トーマス・ロウリー・ヤング

トーマス・ロウリー・ヤング（Thomas Lowry Young, 1832年12月14日 - 1888年7月20日）は、アイルランドのダウン県キリーレイで生まれ、後にアメリカ合衆国で政治家として活躍した人物です。彼はオハイオ州の共和党員として、第33代オハイオ州知事を務めました。

1847年、ヤングは両親と共にアメリカへ移住しました。翌1848年にはアメリカ陸軍に入隊し、軍楽隊の一員としてキャリアをスタートさせました。その後、砲兵隊へと異動し、1858年に軍務を終えるまでには軍曹にまで昇進しました。彼の軍人としての経験は、後の彼の人生に大きな影響を与えたと考えられます。

南北戦争が勃発すると、ヤングは1861年9月にミズーリ州の志願兵に加わりましたが、同年12月には辞任しました。しかし、1862年9月にはオハイオ志願歩兵連隊に任命され、1864年9月まで大佐として務めました。この間、彼は軍人としてのリーダーシップと能力を発揮し、その後の政治家としてのキャリアの基盤を築きました。

1865年、ヤングはシンシナティ・ロー・スクールを卒業し、法曹界への道を歩み始めました。政治の世界へも進出し、1866年から1868年までオハイオ州下院議員を1期務めました。その後、1871年から1873年までオハイオ州上院議員も務め、着実に政治家としての地位を確立しました。

1875年、ヤングはサミュエル・ケアリーを破り、オハイオ州副知事に当選、翌1876年に就任しました。そして、ラザフォード・ヘイズが大統領選挙に当選したことに伴い、ヤングは知事に昇格し、1877年から1878年までヘイズの残り任期を務めました。この期間中、彼は州の行政を円滑に進め、その手腕を発揮しました。

知事としての任期を終えた後も、ヤングの政治活動は止まりませんでした。1878年には連邦下院議員に当選し、1882年に再指名争いに敗れるまで2期を務めました。この間、彼は連邦レベルでの政治にも関わり、その影響力を示しました。

トーマス・ロウリー・ヤングの生涯は、軍人、法曹家、そして政治家としての多様な経験に彩られています。アイルランドからアメリカへ渡り、南北戦争という激動の時代を生き抜き、州と連邦の両方で政治の中枢を担った彼の業績は、アメリカの歴史において重要な位置を占めています。彼のキャリアは、アメリカの政治制度における多様な側面を示しており、後の世代にとっても重要な教訓となるでしょう。

外部リンク:

Thomas L. Young - Find a Grave（英語）
"Young, Thomas Lowry" . Appletons' Cyclopædia of American Biography (英語). 1900.

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