トーラス・アームズ

トーラス社：ブラジル発、世界を揺るがす銃器メーカー

トーラス（Taurus）社は、ブラジルのリオグランデ・ド・スル州サン・レオポルドに本社を構える、世界的に知られる銃器メーカーです。その歴史は、単なるコピーメーカーから革新的な企業へと変貌を遂げた、驚くべきサクセスストーリーと言えるでしょう。

コピーから始まった銃器製造

1939年、トーラス社は小さなツールメーカーとして産声を上げました。1941年には初のリボルバーを製造しますが、当初はスミス&ウェッソン（S&W）社やコルト社の製品を模倣し、安価で提供することで南米市場での人気を獲得しました。しかし、その歩みは決して平坦ではありませんでした。

アメリカ市場への挑戦と成長

1970年、トーラス社はS&W社の親会社に買収され、系列会社となります。この関係は1977年に独立によって解消されるまでの7年間続きましたが、S&W社から得た銃器製造の知識とノウハウは、その後の成長の礎となりました。

1980年代、トーラス社はアメリカ市場への進出を試みますが、ブラジル製品への不信感から業績は伸び悩みました。しかし、無条件のライフタイム保証や積極的な製品開発が功を奏し、徐々に存在感を増していきます。

アメリカ市場での躍進

トーラス社の名をアメリカ市場に轟かせたのは、1997年のレイジングブル・リボルバーの発売でした。この銃は、強力な.454カスール弾を安全かつ実用的に射撃できる点が評価され、大きな話題となりました。

さらに、1999年にはトーラス・チタニウム・シリーズを発売。リボルバーのシリンダーやフレームにチタニウムを多用し、軽量化と多様な口径を実現しました。これは、同時期に同様のチタニウム製シリンダーを採用したS&W社のエアライトTiシリーズに大きな打撃を与えました。

かつてコピーメーカーと見られていたトーラス社は、これらの革新的な製品と大胆な経営戦略により、21世紀に入ってからアメリカ市場で確固たる地位を築き上げました。

主な製品

トーラス社は、リボルバー、オートマチックピストル、サブマシンガンなど、幅広い種類の銃器を製造しています。

リボルバー

レイジングハンター
レイジングブル
ジャッジ
トラッカー
M44
M85

オートマチックピストル

ミレニアムシリーズ
PT22/PT25
PT1911
PT92
PT900
カーブ
TX22
GX4
THシリーズ

サブマシンガン

MT12AD

トーラス社は、常に革新的な製品を開発し、変化する市場のニーズに応え続けています。その挑戦は、これからも続いていくでしょう。

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