ドイツ中産階級帝国党

ドイツ中産階級帝国党：ヴァイマル共和政下の中産階級代弁政党

ドイツ中産階級帝国党（Reichspartei des deutschen Mittelstandes）は、ヴァイマル共和政時代に活動したドイツの保守政党です。1920年にドイツ中産階級経済党（Wirtschaftspartei des deutschen Mittelstandes）として設立され、1925年に改称しました。略称はWirtschaftsparteiまたはWPでした。

党の歴史

ヴァイマル共和政下において、ドイツ国家人民党（DNVP）では十分にカバーできない中産階級の利益を代表する政党として、1920年にドイツ中産階級経済党が誕生しました。同党は、政府による経済への介入を抑制し、中産階級の自由な事業活動と減税を求めました。また、中産階級に対する攻撃とみなされる平価切り上げに反対しました。

当初、経済問題に焦点を当てていたため、国家の根本に関わる問題については議論せず、主要な政党としての地位を確立するには至りませんでした。

1921年のプロイセン州議会選挙で初めて当選者を輩出し、1924年5月の国会総選挙で初めて議席を獲得しました。この際、国家の根本問題に対する姿勢を明確にする必要に迫られ、国家人民党と類似した保守的な立場を採りました。特に、ヴェルサイユ条約の撤廃を強く主張し、中産階級に有利な急進的な経済改革を訴えました。

1925年にドイツ中産階級帝国党と改称し、1928年の選挙では国家人民党から支持層を奪い、23議席を獲得する躍進を遂げました。1930年には、中産階級帝国党のヨハン・ヴィクトル・ブレートがハインリヒ・ブリューニング内閣に法務大臣として入閣しました。

しかし、1932年7月の総選挙では、支持層の大部分を国家社会主義ドイツ労働者党（ナチ党）に奪われ、わずか2議席しか獲得できないという惨敗を喫しました。1933年1月30日にナチ党が政権を掌握し、同年2月1日に国会が解散、選挙戦に突入すると、中産階級帝国党は予定候補者名簿を破棄し、ナチ党と国家人民党に分割される形で解散しました。

党代表

1920年–1931年：ヘルマン・ドレウィッツ
1931年8月–1932年1月：ヨハン・ヴィクトル・ブレート
1932年–1933年：ヘルマン・ドレウィッツ

国会選挙結果

（選挙結果のデータは提供された情報には含まれていません）

参考文献

阿部良男『ヒトラー全記録 20645日の軌跡』柏書房、2001年。ISBN 978-4760120581。
* モムゼン, ハンス 著、関口宏道 訳『ヴァイマール共和国史―民主主義の崩壊とナチスの台頭』水声社、2001年。ISBN 978-4891764494。

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