ドカチン

テレビアニメ『ドカチン』について

『ドカチン』は1968年10月から1969年3月まで、フジテレビ系列で放送されたアニメです。製作を手がけたのはタツノコプロで、全52話の内容が構成されています。このアニメは、毎週水曜日の19:00から19:30の時間帯に放送され、主にモノクロで制作されましたが、カラー版も一部存在しています。

アニメの概要

本作は、ノーテンパンク博士が開発した「タイムゾーンマシーン」によって、現代（1960年代末）に突如として現れた原始時代の一家を中心に展開するコミカルなストーリーです。彼らが引き起こす騒動は、非常にユーモラスであり、視聴者に楽しさを提供しました。また、前作である『おらあグズラだど』に続いて、森永製菓の一社提供で放送されていました。オープニングの最後には「提供 森永製菓」というテロップが表示され、主人公であるドカチンの面白いナレーションが加わるなど、印象的な演出が施されています。

視聴率は平均15.7%で、当時のアニメとしては良い成績を収めました。しかし、この作品は後のタツノコプロ作品と比べるとメディアでの露出が少なく、ビデオソフト化や再放送もあまり行われていないのが現状です。興味深いことに、放送開始から40年後の2008年に、タツノコプロ制作の『ヤッターマン』第2作のエピソードに、ドカチンをイメージしたキャラクターが登場しました。

主な登場人物

本作には、原始人一家と現代の人々といった二つのグループのキャラクターが登場します。

ドカチン一家

• - ドカチン: 本作の主人公である原始少年。3000年前からタイムワープしてきた彼は、石斧を持っており、怪力と俊足の持ち主です。火に敏感で、挨拶の表現も独特です。
• - トトト: ドカチンの父親で、力強い巨体を持つ人物です。
• - カカカ: ドカチンの母親で、家庭を支える存在です。
• - バババ: 家族の長老である祖母で、時折眼鏡をかけています。
• - ペケ: ドカチンの妹で、可愛らしいリボンをつけています。
• - パク: 一家の最年少で、ドカチンとペケの弟です。
• - オヤジ: 原始一家と一緒にいる恐竜です。

現代人

• - ノーテンパンク博士: 変わった研究を行う科学者で、ドカチン一家を現代に呼び寄せた張本人です。
• - ケイ子: 近所に住む金持ちの少女で、ドカチンに興味を持っています。
• - キザオ: ケイ子の近所に住み、ドカチン一家を「野蛮人」と見下している金持ちの少年です。

音楽や放送局

オープニングテーマ「ドカチン・ダンス」は、楽しいメロディーの中にアニメの雰囲気を表現しています。エンディングテーマの「オモッチョロイ!ドカチン!」も人気がありました。放送はフジテレビを含む各地のテレビ局で行われており、国民に広く親しまれていました。

ビデオソフト化とコミカライズ

1984年には一部がビデオ化されていますが、その後の再販は行われておらず、非常に限られた商品が存在するに過ぎません。また、アニメのコミカライズ版も連載されていましたが、単行本は絶版となっています。

『ドカチン』は、1960年代のアニメの中で特異な存在であり、多くの人々に愛された作品です。今もなお、その独特なキャラクターたちやストーリーは、アニメファンにとって懐かしい思い出の一つとなっています。

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