ドキドキ学園

ドキドキ学園：懐かしのシール付きウェハースチョコ

ドキドキ学園は、かつてフルタ製菓から発売されていたおまけシール付きのウェハースチョコで、正式名称は「ドキドキ学園チョコ」です。1986年8月に30円（税別）で販売が開始され、子供たちの間で一躍人気となりました。

製品の特長と沿革

ドキドキ学園チョコの最大の特徴は、おまけとして封入されていたバラエティ豊かなシールでした。当初は「夜になると光る、ふしぎな変身シール入り」というキャッチフレーズで、ドキドキ学園という学園の先生や生徒をモチーフにしたキャラクターシールが封入されていました。これらのシールは蓄光素材でできており、暗闇で光るという仕掛けが子供たちの好奇心をくすぐりました。

1987年2月には、製品名こそそのままに、シールの内容を大幅にリニューアル。「開運軍団vs妖怪軍団シリーズ」として、開運と妖怪の戦いをテーマにした新たなシール展開を開始しました。このシリーズでは、ビックリマンシールよりも一回り小さいサイズのシールが採用され、妖怪シール（紙製）の上に開運シール（透明）を重ねて貼ることで、一つのキャラクターが完成するというユニークな仕掛けが施されていました。

シリーズ展開が進むにつれて、ドキドキ学園はメディアミックス戦略も展開。第7弾からは講談社の漫画雑誌『コミックボンボン』で関連の記事掲載が開始され、子供たちの認知度と人気はさらに高まりました。また、シールもビックリマンシールよりも大型化され、豪華な素材を使用するなど、他社製品との差別化を図りました。

さらに、第8弾からは「あたりシールシステム」を導入。あたりシールを切手と一緒にフルタ製菓へ郵送することで、景品シールやグッズと交換できるという、当時としては画期的なサービスでした。このシステムは、子供たちの購買意欲を刺激し、ドキドキ学園の人気を不動のものとしました。

第21弾と第22弾では、当時流行していたカードダスに着目し、シールとカードを両方封入するという試みも行われました。価格は据え置きの30円で、子供たちに新たな楽しみを提供しました。

シリーズの終焉とその後

開運軍団vs妖怪軍団シリーズは、1990年8月発売の第24弾をもって終了。シリーズ通算で1155種類ものシールが発売され、ロッテのビックリマンチョコ（悪魔vs天使シリーズ）に次ぐシール数1000枚超えという記録を打ち立てました。シリーズ全体の総販売額は60億円（販売個数は2億個）を超え、社会現象とも言えるほどの人気を博しました。

しかし、1991年7月発売の「スーパードキドキ学園チョコ」、1993年1月発売の「ドキドキ学園チョコ」、1999年5月発売の「ドキドキ学園チョコ」、1999年10月発売の「ドキドキ学園新世紀21チョコ」は、それぞれ1弾のみで販売終了となり、往年の勢いを取り戻すことはできませんでした。

ドキドキ学園は、短い期間での販売でしたが、シール付きお菓子として子供たちの記憶に深く刻まれています。

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