ドクター秩父山

ドクター秩父山

『ドクター秩父山』（ドクターちちぶやま）は、田中圭一によって1986年から『コミック劇画村塾』などで連載された4コマ漫画です。この作品は、横長のワイドなコマ割りと独自の劇画調が特徴で、主人公が医者という設定を活かして、シュールで時折ブラックなユーモアを展開します。

概要

本作は一部の読者に大きな人気を博し、特に下ネタやカニバリズムといったアンモラルなテーマをギャグとして巧みに扱いました。物語が進むにつれて、単なる下ネタの要素が増えていき、さらにユーモアが熾烈さを増していきました。特に1988年にはフジテレビの『オールナイトフジ』にてコーナードラマとしてアニメ化され、同年の6月にはビデオとレーザーディスクも発売されました。

続編として、掲載雑誌が変わった『ドクター秩父山だっ!!』も創作され、さらなる人気を誇っています。

主な登場人物

秩父山

主人公の秩父山は、埼玉県の「秩父山病院」で働く外科医です。オールバックにサングラス、口髭が特徴の中年の男性で、好色かつ非常識な性格を持っています。謎めいた発明を行いながら、手術を頻繁に行うのが彼のスタイルです。

越谷博士

本名は「越谷清十郎」。割と後ろの方で登場する彼は、秩父山の師匠です。彼もまた変わり者で、肉体的な悩みを持ちながら、秩父山と同様に問題行動を繰り返します。息子はボランティア活動に熱心で、親子の対照的な道を表している部分も物語の面白さの一つです。

ケロタン

研修医でありながら、カエルの姿をしたユニークなキャラクター。性への興味が高く、日々妄想にふけっています。意外にも、女性読者からの人気があります。

八潮教授

越谷博士の友人であり、非常に短気で激しい性格を持ち、いつも忘れっぽいという特徴があります。彼も秩父山と同様に独特の存在感を放っています。

職員及び患者たち

例えば、新米女医の戸田ミドリはドジで失敗が多いが、その可愛らしさで周囲に許されます。また、入院患者の浦和聡はたくさんのプロレスラーでありながら、内面的には非常に繊細な性格を持ち合わせています。

メディア展開

アニメ化に際し、オープニングテーマには「未来（いつか）のラブ・オペレーション」が使用され、エンディングには「DEAD OR ALIVE」が採用されました。両方とも秩父山バンドによって演奏され、作品の雰囲気を高めました。

書籍情報

初めての巻は1987年に出版され、その後続巻もリリースされています。

総評

『ドクター秩父山』は、そのユニークなキャラクターたちと、予測不能な展開によって、多くの読者に愛され続け、今なお評価されています。独特なシュールさとブラックユーモアは、他にはない魅力を持っており、読む人々を楽しませる作品です。

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