ドス・エルマーナス

ドス・エルマーナス（Dos Hermanas）

ドス・エルマーナスは、スペイン・アンダルシア州セビリア県に位置するムニシピオ（基礎自治体）であり、アンダルシア州の州都セビリアと隣接し、セビリア都市圏を形成しています。

地理と気候

グアダルキビール川の低地に位置し、大陸性の影響を受けた地中海性気候が特徴です。夏は暑く乾燥し、冬は温暖で、年間平均気温は18.6℃です。降雨は10月から4月に集中し、年間降水量は500mmから600mm程度です。

人口動態

セビリアに隣接する好立地から、人口流入が著しく、1970年の約30,000人から30年ほどで4倍に増加しました。そのため、スペインの他の都市と比較して若年層の割合が高いことが特徴です。

歴史

ローマ時代には、カディスへ向かうアウグスタ街道沿いに位置していたため、人の定住が見られました。しかし、アラブ支配時代には目立った人口集中はなく、農地が広がっていました。

現在のドス・エルマーナスの起源は、1248年11月、カスティーリャ王フェルナンド3世による再征服の完了時に遡ります。王は征服地を功績のあったゴンサロ・ナサレーノに授けました。ナサレーノにはエルビラとステファニアという姉妹がおり、この二人の姉妹（ドス・エルマーナス）にちなんで、この地名が付けられたと伝えられています。姉妹は洞窟で聖アンナの出現に遭遇したという伝説も残っています。ドス・エルマーナスの住民は、この故事にちなんで、自らをナサレーノ（男性形）またはナサレーナ（女性形）と呼びます。

1404年には、グラナダ王国に対する防衛のためにドス・エルマーナスが資金を支払ったという記録がセビリアの文書に残されており、公式にドス・エルマーナスの名が歴史上に登場します。17世紀初頭までは王領でしたが、その後、いくつかの貴族がドス・エルマーナスを領有しました。

19世紀後半には、地元で栽培されるジュートの縫製工場やオリーブの加工が盛んになり、労働人口の流入と人口増加が始まりました。加工されたオリーブは、主にアメリカ合衆国へ輸出されました。

スペイン内戦中、左派が優勢であったドス・エルマーナスでは、右派との衝突により多くの犠牲者が出ました。戦後、市の広場はファランヘ党創設者にちなんでホセ・アントニオ・プリモ・デ・リベーラ広場と命名されました。1939年には、市内に大規模な強制収容所が設置され、アンダルシア全域から集められた約10,000人の政治犯が、1962年まで下グアダルキビール川運河の工事に従事させられました。1979年12月、市役所は広場を憲法広場と改名しました。

経済

建設業、工業、サービス業など多様な産業が存在しますが、現在でも農業が盛んです。穀物やオリーブの他、綿花の栽培も行われています。

教育

パブロ・デ・オラビデ大学: 1997年開校の公立大学で、2008年現在、約10,000人の学生が学んでいます。

姉妹都市

グラナダ、ニカラグア
ピナール・デル・リオ、キューバ

外部リンク

公式ウェブサイト
* Paraje Natural Brazo del Este | Ramsar

もう一度検索