ドタキャン・パパ

映画『ドタキャン・パパ』（原題：Carpool）

1996年に公開されたアメリカのコメディ映画『ドタキャン・パパ』は、アーサー・ヒラー監督による作品で、トム・アーノルドやデヴィッド・ペイマーなどが出演しています。本作は、父親が偶然巻き込まれる騒動を描いており、笑いとアクションが織り交ぜられた楽しいストーリーが展開されます。

あらすじ

仕事を優先するビジネスマン、ダニエル・ミラーは、体調を崩している妻ダイアンの頼みで、2人の息子と近所の子供たちを学校に送り届ける役割を引き受けることになります。渋々その任務をこなす中で、彼の前に現れるのが落ち目のサーカス経営者フランクリン・ラズロ。資金不足に悩む彼は銀行強盗を計画し、運命的にダニエルらと出会うこととなります。

ダニエルたちが立ち寄った飲食店では、ニールとジェリーと名乗る強盗が現れ、混乱に陥ります。その中でフランクリンは偶然にも強盗たちから現金を奪い、ダニエルと子供たちを人質にして車で逃走する羽目に。初めは狼狽えるダニエルですが、子供たちはフランクリンと意気投合し、不思議な連帯感が生まれます。

彼らはトイレを借りるためにヘアサロンに寄ったり、警察の目を逃れるために変装したりと、さまざまな出来事に遭遇します。その中で、駐車監視員のマーサに追われるカーチェイスが繰り広げられ、彼らの絆がますます固まっていきます。

キャスト

本作のキャストには、フランクリン・ラズロ役のトム・アーノルド（田中公行）や、ダニエル・ミラー役のデヴィッド・ペイマー（鈴木正勝）をはじめ、数々の脇役たちが印象を残します。特に、脇役のリー・パールマンやキム・コーツも個性的な演技を披露し、ストーリーに色を添えています。

公開と興行成績

映画は1996年8月23日に全国で公開され、初週末で1,628,482ドルを記録しました。しかし、最終的な興行収入は3,325,651ドルにとどまり、1700万ドルの予算に対しては振るわなかったため、興行的には失敗作と見なされています。

批評と評価

本作は、批評家による評価が低く、Rotten Tomatoesでは13%の支持率を記録しています。その一方で、CinemaScoreではB-という評価が与えられるなど、観客の間では一定の人気があることが示されています。エンターテインメント・ウィークリー誌は本作を「嫌うのは難しいが、好きになるのはほぼ不可能」と評しました。

受賞歴

トム・アーノルドの演技は第17回ゴールデンラズベリー賞で最低男優賞を受賞し、この映画とともに『スクール・ウォーズ もうイジメは懲りごり!』や『ステューピッド おばかっち地球防衛大作戦』における演技が評価されました。また、アーノルドは最悪主演男優賞にもノミネートされています。

まとめ

『ドタキャン・パパ』は、予期せぬ出来事に翻弄される父親と子供たちの冒険を描いた作品であり、家族向けのコメディ映画として楽しむことができる一作です。滑稽な状況やユーモア溢れる展開は、笑いを提供してくれますが、批評家の評価は分かれるところが特徴的です。

もう一度検索