ドッヂビー

ドッヂビーの概要

ドッヂビーとは、布製のフライングディスクを用いて行われる競技です。この競技は怪我のリスクが低く、短時間で運動を楽しむことができるため、日本の小学校の授業やレクリエーションで広く活用されています。ドッヂビーは、類似のスポーツであるガッツやアルティメット、ディスクゴルフなどとともに、多様なフライングディスク競技の一つとなっています。

起源と初期の歴史

ドッヂビーの起源は1980年代に遡ります。1986年の秋、日本で初めて米国のアルティメットプレイヤーを招待するイベントが開催され、日本の選手たちはこの機会を通じて、直接アメリカのクオリティの高い指導を受けることができました。このイベントの系譜が、後のドッヂビーの誕生へとつながっていきます。

イベントの際、米国の『Z-Creation』社に勤務していたイアン・M・ハッチンソンは、同社の製品である柔らかいディスク“Z-BEE”を持参しました。このディスクは当時のアルティメット公式ディスクと同じ大きさでしたが、よりソフトで安全な特性を持っていました。当初は、製品の販売が低迷しましたが、参加型のディスクイベントで初心者向けプログラムに使用されたことが、この新しい遊び「当てて遊ぶ」の発想を生むきっかけになりました。この結果、ドッヂビーのコンセプトが生まれました。

1990年代の発展

1990年代前半、ドッヂビーの特性を活かしてヒーロー工房は国内向けに製品の開発に着手しました。特許を取得し、初の製造ロットとして500枚を市場に送り出しました。この間、製品名は「スーパーソフトディスク」として約2,000円で販売されました。

1990年代後半には、ヒーロー工房による噂が広まり、1998年には愛知県新城市で開催された「フライングディスク・フェスティバル」に採用され、地域のメディアからの取材を受けたことで、ドッヂビーは急速に普及していきました。

2000年代の成長と組織化

2000年代には、商品の名称をドッヂビーに統一し、デザインや色、サイズのバリエーションを増やすことで、競技としての地盤を固めました。2002年には、日本フライングディスク協会と協力し、ドッヂビージャパンが設立され、公式ルールが整備されました。2005年には名古屋ドームで初の全国大会が実施されました。ドッヂビージャパンは後に日本フライングディスク協会の一部として統合されました。

2008年には、日本ドッヂビー協会が設立され、この時点でドッヂビーの普及は国内外に広がりを見せました。

名称の由来

ドッヂビーという名称は、「ドッヂボール」の「ドッヂ」と「フリスビー」の「ビー」を組み合わせた言葉で、フライングディスクを使用してドッジボールを行う競技内容を反映しています。ドッ「ジ」ボールと区別するため、ドッ「ヂ」ビーと命名されています。

主なルール

ドッヂビーの競技では、一般的に270mmのフライングディスクが使用されます。コートは、辺が9メートルの正方形二つを結合した形を取ります。基本的なルールはドッジボールに準じていますが、ゲーム開始時にはフリップによってコートとディスクの配置が決まります。また、2枚のディスクを使用する場合もあります。

このようにして、ドッヂビーは多くの人々に楽しんでもらえるスポーツとして発展を続けています。

もう一度検索