ドナ・リン

ドナ・リン：夢みるビートルズに乗せて駆け抜けたアイドル歌手

ドナ・リン（生年月日不明）は、1960年代に短い活動期間ながらも強烈な印象を残したアメリカのアイドル歌手です。

デビューとブレイク

1963年、ドナ・リンはシングル「Oh I'm In Love / Donna Loves Jerry」でエピック・レコードからデビューしました。その後、キャピトル・レコードに移籍し、1964年に発表した「夢みるビートルズ」や「ビートルズ・カットのボーイフレンド」が立て続けにヒット。当時13歳という若さで、一躍アイドルとしての地位を確立しました。

特に「夢みるビートルズ」は日本でも独自のシングルカットがされ、大きな人気を集めました。その人気は、1989年にエンジェルスがアルバム『東京天使』で日本語カバーを発表したことからも伺えます。

代表曲

ドナ・リンの代表曲は、その短いキャリアの中で、ビートルズをテーマにしたものが多く存在します。

夢みるビートルズ（原題：I Had A Dream I Was A Beatle）
日本独自にシングルカットされた楽曲で、ドナ・リンの代表曲として知られています。エンジェルスによるカバーバージョンも存在します。
ビートルズ・カットのボーイ・フレンド（原題：My Boyfriend Got a Beatle Haircut）
Billboard Hot 100で最高位83位を記録。日本では「夢みるビートルズ」のB面としてリリースされました。
夢みるデイト（原題：There Goes The Boy I Love With Mary）
ネイビー・ブルー（原題：Navy Blue）
ダイアン・リネイのカバー曲です。
二人だけのデート（原題：I Only Want to Be With You）
ダスティ・スプリングフィールドのカバー曲です。
私はガール・フレンドNo.1（原題：I'd Much Rather Be With the Girls）
キース・リチャーズとアンドリュー・オールダムが提供した楽曲で、後にローリング・ストーンズが「かたくなの心（原題：I'd Much Rather Be With The Boys）」として発表しています。トガリー・ファイヴやロニー・スペクターによるカバーバージョンも存在します。

その後

「夢みるビートルズ」などのヒット曲で一躍人気アイドルとなったドナ・リンですが、その人気は長くは続かず、残念ながら芸能界を引退しました。しかし、彼女の残した楽曲は、1960年代の音楽シーンを彩る貴重な記録として、今もなお多くの音楽ファンに愛されています。

ディスコグラフィー

シングル

1963年:
Oh I'm In Love (With George Maharis) / Donna Loves Jerry
Ronnie / That's Me, I'm the Brother
Till the End of Time / Lovin' is His Middle Name
1964年:
I Had A Dream I Was a Beatle / My Boyfriend Got a Beatle Haircut
Java Jones (Java) / The Things That I Feel
My Boyfriend Got a Beatle Haircut / That Winter Weekend
Silly Girl / There Goes the Boy I Love With Mary
1965年:
I'd Much Rather Be With the Girls / I'm Sorry, More Than You Know
True Blue / When Your Heart Rings, Answer
1967年:
Don't You Dare / It Was Raining
不明:
Listen To My Heart-Beat / Here Comes That Feeling　※「Donna Lynn With The Mafala Kootchie Whistlers」名義

アルバム

1964年: Java Jones & My Boyfriend Got A Beatle Haircut（邦題:「夢見るビートルズ～ドナ・リン登場」）
2010年: Donna Lynn Meets Robin Clark　※ドナ・リンとロビン・クラークの楽曲を収録したコンピレーション・アルバム
* 2016年: I Had A Dream I Was A Beatle（夢みるビートルズ）　※日本のクリンクレコードから発売。

ドナ・リンは、短い活動期間ながらも、そのキュートなルックスと歌声で、1960年代の音楽シーンに鮮やかな足跡を残しました。彼女の楽曲は、今もなお、当時の音楽ファンを魅了し続けています。

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