ドバイメトロ

ドバイメトロについて

ドバイメトロ（مترو دبي / Dubai Metro）は、ドバイ市内における最新の都市交通手段であり、全自動運転による快適な移動を提供しています。このメトロは、ドバイ政府道路交通局によって運営されており、現在では2つの主要な路線が営業しています。これにより、都市内部の交通が大幅にスムーズになり、利用者の利便性が向上しています。

企画と費用

ドバイメトロプロジェクトは、三菱商事、三菱重工業、大林組、鹿島建設、そしてトルコのYapi Merkezi社など、5つの企業が共同で開発を行っています。本プロジェクトは当初3000億円の予算で計画されましたが、度重なる設計変更や路線の延伸により、最終的には約7200億円に達する見込みとなりました。道路交通局の総裁によれば、計画変更によって日本の施工側にも影響が及ぶ可能性があるとされています。

車両と設備

ドバイメトロの車両は、近畿車輛が製造した5両編成の18メートル車両が利用されています。2008年3月には初めての編成がドバイに到着し、三菱電機が開発したIGBT素子式のVVVFインバーターが搭載されています。車両の先頭部分は流線型が採用され、集電方式は第三軌条方式です。

駅での案内はすべてアラビア語と英語で行われており、非接触式ICカード「Nol Card」による自動改札機も整備されています。車両の一部は「ゴールドクラス」としてリクライニングシートを設置し、女性や子供専用車両が設けられています。車両は全体にクーラーが完備されており、快適な環境で移動できます。

路線について

アフマル線

アフマル線は2009年に開業し、全長約56.5kmで34駅が存在します。路線はドバイ国際空港のターミナル1およびターミナル3を通過し、主要な観光地へとアクセスします。2021年には新たな駅が開業し、日々約20万人の利用を見込んでいます。この路線は、世界最長の無人自動運転鉄道としても知られています。

アフダル線

一方、アフダル線は2011年に開業し、全長約22.5km、20駅から成ります。この路線はドバイ市の中心部を網羅し、ドバイクリーク近くのクリーク駅とエティサラット駅を結んでいます。アフマル線との接続点もあり、さらに便利な移動手段を提供しています。

計画中の路線

ドバイではいくつかの新たな路線も計画されています。バナフシジー線とアズラク線は、ドバイ国際空港とアール・マクトゥーム国際空港を結ぶ予定ですが、当初の開業目標が変更されているため、現在の進捗は不透明です。

運賃について

ドバイメトロの運賃は比較的分かりやすく、シルバーカード、ブルーカード、ゴールドカードなど、複数の種類があります。ゾーン制を採用しており、利用するゾーンによって運賃が変動します。例えば、最安のシルバーカードでは、1ゾーン内の移動が3AEDから利用可能です。また、割引料金が適用されるカスタムカードも用意されており、旅行者にも便利な運賃体系が整えられています。

利用方法

ドバイメトロの利用方法は、世界各国の都市鉄道と似ていますが、駅や車両内での飲食は禁止されています。また、居眠りを含む無秩序な行動には罰金が科されるため、利用者はルールを守って利用することが求められます。地元住民も観光客も、安心して利用できる交通手段としての地位を確立しています。

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