ドミニク・ミラー (ギタリスト)

ドミニク・ミラー

ドミニク・ミラー（Dominic Miller）は、1960年3月21日生まれのアルゼンチン出身のギタリストであり、現在はイギリスのロンドンに在住しています。

生い立ちと音楽への道

ミラーはアルゼンチンのブエノスアイレスで生まれ、父親はアメリカ人、母親はアイルランド人という家庭環境で育ちました。10歳までアルゼンチンで過ごした後、アメリカのウィスコンシン州、そしてロンドンへと移住しました。音楽一家の影響もあり、11歳頃からギターを始め、セバスチャン・タバジョスに師事しつつ、ボストンのバークリー音楽学校やロンドンのギルドホール音楽学校で音楽を学びました。

キャリア

1980年代には、カール・ワリンジャーのバンド「World Party」に参加し、公演やレコーディングを経験。その後、「キング・スワンプ」のメンバーを経て、フィル・コリンズのアルバム『バット・シリアスリー』のセッションに参加しました。1990年以降は、サポート・ギタリストとしてスティングのレコーディングやツアーに数多く参加し、彼の音楽を支える重要な存在となっています。

ソロアーティストとしても精力的に活動しており、1995年にアルバム『First Touch』をリリースして以来、数多くのアルバム制作や公演を行っています。2003年に発売されたアルバム『スムース・ギター〜シェイプス』は、バッハ、ベートーヴェン、エルガー、アルビノーニなどのクラシック音楽の要素を大胆に取り入れた意欲作で、2004年3月には改訂版が再発売され、世界中で10万枚を超えるヒットを記録しました。

ミラーによるアルビノーニの「アダージョ ト短調」の解釈は、スウェーデンのギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーンと並び、現代において最も普遍的な解釈の一つとして評価されています。この楽曲は、1981年の映画『ガリポリ』にも使用されました。

2006年には、アルバム『第四の壁』を発表。以降も、自身の音楽性を追求しながら、精力的に活動を続けています。

ディスコグラフィ (一部抜粋)

First Touch (1995年)
スムース・ギター〜シェイプス (2004年)
Fourth Wall (2006年)
Silent Light (2017年)
Absinthe (2019年)
Vagabond (2023年)

参加アルバム (一部抜粋)

フィル・コリンズ: 『バット・シリアスリー』 (1989年)
スティング: 『ソウル・ケージ』 (1991年)
スティング: 『テン・サマナーズ・テイルズ』 (1993年)
スティング: 『マーキュリー・フォーリング』 (1996年)
* スティング: 『ブラン・ニュー・デイ』 (1999年)

ドミニク・ミラーは、ジャンルを超越した音楽性と卓越したギターテクニックで、多くの人々を魅了し続けています。

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