ドリブル (バスケットボール)

バスケットボールにおけるドリブル：技術、ルール、名手

バスケットボールにおけるドリブルは、ボールを保持した選手がコート上を移動するための基本的な技術です。ボールを手に持ったまま規定以上の歩数を歩くことが禁じられているため、ドリブルはボールをコントロールしながら移動する不可欠な手段となります。

ドリブルの定義と基本

ドリブルとは、プレーヤーがボールをコントロールし、床にボールを投げつけたり、軽く叩いたりして、ボールを連続的にバウンドさせる行為を指します。この動作によって、ボールはプレーヤーの制御下にとどまり、移動を可能にします。

ドリブルの開始、継続、終了

• - 開始： プレーヤーが自らボールを床に投げたり、タップした時点からドリブルが始まります。
• - 継続： ドリブルは、床にバウンドしたボールを片手で上方から叩き続けることで継続されます。歩数やドリブルの回数に制限はありません。
• - 終了： ドリブルは、以下の行為によって終了します。

- ボールを両手で同時に触れる。
- 片手でボールを掴む、または下から支えてボールの動きを止める。
- ボールが床に接触する前に再度触れる。
- ドリブル中にボールを相手に叩かれたり、ファンブルしてコントロールを失う。

ドリブル終了後のプレー

ドリブルを終えたプレーヤーは、許容される範囲内でステップ（ピボットを含む）、フィールドゴール、パスなどのプレーを行うことができます。

ドリブルに関する反則

ドリブルにはいくつかの反則が存在し、これに違反すると相手チームにボールが渡ります。

• - トラベリング： ドリブルをせずにボールを保持したまま走ることはできません。ドリブルを開始する際には、ピボットフットが床から離れる前にボールを離す必要があります。
• - ステップアウト・オブ・バウンズ： ドリブル中にプレーヤーがバウンダリーラインを踏んだり、越えたりしてはなりません。
• - アウト・オブ・バウンズ： ドリブル中のボールがバウンダリーラインまたはアウトオブバウンズに触れた場合、反則となります。
• - ダブル・ドリブル： 一度ドリブルを終えた後、再びドリブルを開始することはできません。
• - イリーガル・ドリブル： ドリブル中にボールを掴んだり、下から支えて移動したり、両手でボールに触れてから再開してはなりません。

ドリブルの技術的分類

ドリブルには、ボールの軌道や方向、目的や技法によって様々な種類があります。

ボールの軌道、方向による分類

• - ダックイン： 姿勢を低くして相手を抜き去るドリブル。
• - レッグスルー： ボールを股下を通してドリブルする。
• - ビハインド・ザ・バック： 背中側でドリブルする。
• - プルバック： ボールを自分の進行方向の反対へ戻すようにドリブルする。

目的、技法による分類

• - クロスオーバー： ドリブルしている左右の手を入れ替える。
• - チェンジオブペース： ドリブルや移動の速度を緩急を付けること。
• - ターンムーブ（スピンムーブ）： ターンすること。
• - ロッカーモーション： ディフェンスを前後に揺さぶり、間合いを詰めてきたところを抜き去るドリブル。
• - パワードリブル： ボールを両手で強く床に叩きつけて開始するドリブル。

ドリブルの技術的特徴と練習法

ドリブルは低い位置で小刻みに行うことが推奨されます。ドリブルを行う手の位置が高いとボールを奪われやすいためです。ガードの選手はドリブルを得意とする選手が多く、ドリブルでディフェンスを抜いてゴールへ迫る選手はスラッシャーと呼ばれます。ドリブルの練習法としては、反復練習が基本となります。

ドリブルの名手たち

NBAには、多彩なドリブルを操る名選手が数多く存在します。カイリー・アービング、レブロン・ジェームズ、ジャマール・クロフォード、マジック・ジョンソン、ジョン・ストックトン、アレン・アイバーソンなどが有名です。また、マヌ・ジノビリやピート・マラビッチなどもトリッキーなドリブルで知られています。

ドリブルはバスケットボールにおいて、非常に重要な技術です。基本をマスターし、反復練習を行うことで、より高度なドリブルテクニックを身につけることができます。

もう一度検索