ドリームキャストFAN

『ドリームキャストFAN』は、徳間書店インターメディアが発行していたセガの家庭用ゲーム機・ドリームキャスト専門のゲーム雑誌です。その歴史は、メガドライブ専門誌『メガドライブFAN』として1989年8月に始まりました。当初は『ファミリーコンピュータMagazine』の一コーナーから独立し、セガの「硬派路線」を反映した誌面作りが特徴でした。

1994年12月には、セガサターンの発売に合わせて『SATURN FAN』へと改題。当時は『バーチャファイター2』のミリオンセラー達成など、PlayStationに対して優位な状況にあり、月2回刊へとペースアップしました。しかし、1996年以降は競合誌の登場やセガサターンの失速により部数は減少。月2回刊を維持できず、合併号が相次ぎ、事実上月刊ペースの発行となりました。

1998年11月、ドリームキャストの発売に伴い、本誌は再び『ドリームキャストFAN』としてリニューアル。当初は約半年間は隔週刊ペースで発行されましたが、1999年7月には月刊ペースへと戻りました。しかし、同年1999年末には、徳間書店インターメディアが親会社の徳間書店に吸収合併されることが決定し、『Play Station Magazine』と共に廃刊となりました。

2019年9月19日には、株式会社アンビットから徳間書店発売で、ムック本『BEEP! メガドライブFAN ―２誌合体！メガドライブミニ 総力特集号―』が刊行されました。これは、セガゲームスがメガドライブソフトをハード込みで復刻した「メガドライブ ミニ」の発売に合わせたもので、往年のゲーム雑誌の復刻事例と同様の企画です。この復刻本には、かつてのライバル誌『BEEP! メガドライブ』のテイストも盛り込まれており、SBクリエイティブ社の許諾・協力のもと制作されました。付録として、両雑誌に掲載されたメガドライブミニ収録ゲームの紹介や攻略記事をPDF化したデータDVDが添付されました。

このように『ドリームキャストFAN』は、セガのゲーム機とともに時代を駆け抜けたゲーム雑誌であり、その変遷は当時のゲーム市場の動向を色濃く反映しています。メガドライブからセガサターン、そしてドリームキャストへと、セガのハードと共に変化を遂げた歴史は、日本のゲーム雑誌史においても重要な位置を占めています。また、復刻版の刊行は、当時のゲーム文化を現代に伝える貴重な試みと言えるでしょう。

雑誌の変遷は以下の通りです。
1989年8月：『メガドライブFAN』創刊
1994年12月：『SATURN FAN』へ改題
1998年11月：『ドリームキャストFAN』へ改題
1999年末：廃刊

復刻版の情報は以下の通りです。
* 2019年9月19日：『BEEP! メガドライブFAN ―２誌合体！メガドライブミニ 総力特集号―』刊行

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