ドルアーガの塔 (ボードゲーム)

『ザ・タワーオブドルアーガ』概要

『ザ・タワーオブドルアーガ』は、1984年7月にナムコ（現在のバンダイナムコエンターテインメント）がアーケードゲームとして発表し、一世を風靡したアクションRPG『ドルアーガの塔』を原作とするボードゲーム作品です。原作の発表から約1年後の1985年に発売されました。本作はコンピューターゲームの複雑な迷宮探索とアイテム収集のエッセンスを、テーブルゲームの形式で再現しようと試みています。

商品構成と特徴

このボードゲーム版『ドルアーガの塔』は、「NO.1」と「NO.2」という二つの独立したセットに分けて販売されました。それぞれのセット単体でもゲームとして成立しますが、両方を組み合わせることで、より広がりを持った冒険を体験することが可能です。商品タイトルは、原作の英語表記をそのまま用いるのではなく、『ザ・タワーオブドルアーガ』とカタカナ表記が採用されている点が特徴的です。

ゲームボードは、原作の塔の階層を模した6つのステージで構成されています。ゲーム中に登場する多様なモンスターや貴重なトレジャーボックスは、主にカードとして表現されています。一方、プレイヤーが操作する主人公である勇者ギル（ギルガメス）は、立体的なフィギュアとして同梱されており、ボード上での存在感を放っています。

ゲームルール

『ザ・タワーオブドルアーガ』は、1人から最大3人までのプレイヤーで遊ぶことができます。プレイヤーはそれぞれ勇者ギルを操作し、塔の攻略を目指します。ゲームプレイ中に、各プレイヤーには失格となる条件が設けられており、合計で3回「アウト」になるとそのプレイヤーはゲームから脱落となります。

ゲームの最終的な勝利条件は、原作と同様に塔の最上階へ続く「とびら」にたどり着き、そこに隠された「カギカード」を手に入れることです。このカギカードを獲得したプレイヤーが唯一の勝者となります。カギカードを得られなかった他のプレイヤーは、ゲーム終了時の得点に応じて2番目、3番目といった順位が決定されます。

ギルのステータス設定

ゲームを開始するにあたり、プレイヤーは操作する勇者ギル（ギルガメス）の初期ステータスを決定するプロセスを行います。これは、プレイヤーの冒険の行方を左右する重要な要素となります。

ギルの攻撃力は、2つのサイコロを振って出た目の合計値を2で割り、それに6を加えた数値として算出されます。計算結果に小数点以下の端数が出る場合は、どのように処理するかルールで定められていると考えられます（入力情報には記載なしのため、一般的なボードゲームの慣習に従うか、ルールブックを確認する必要がある）。

一方、ギルの移動力は、決定された攻撃力の値に基づいて決まります。具体的には、「16」から決定済みの攻撃力パラメータを差し引いた数値が移動力として設定されます。つまり、攻撃力が高いギルは移動力が低く、攻撃力が低いギルは移動力が高くなるというトレードオフの関係になっています。

ギルの体力パラメータは、ゲーム開始時に一律「14」として設定されます。この体力は、敵との戦闘やトラップなどによって減少する可能性があり、体力が尽きるとプレイヤーは「アウト」となる危険性が高まります。

これらのステータスはゲーム開始時に一度だけ決定され、プレイヤーは自身のギルの特性を理解し、ゲームを進めていくことになります。サイコロによってランダムに決定される攻撃力と、それによって変動する移動力は、各ゲームの展開に多様性をもたらす要素と言えるでしょう。

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