ドルノゴビ県

ドルノゴビ県は、モンゴル国南東部に位置する県（アイマク）であり、県都はサインシャンドです。モンゴル語では「Дорноговь（ドルノゴビ）」と表記され、漢字では「東戈壁省」と訳されることもあります。この地域は、豊かな自然に恵まれており、多様な野生動物と薬用植物が生息することで知られています。

自然環境と野生動物

ドルノゴビ県には、野生の馬（タヒ）、野生の羊、アイベックス、オグロアンテロープ、白アンテロープ、ヤマネコなど、多様な野生動物が生息しています。これらの動物たちは、広大な草原や砂漠地帯を自由に駆け回り、この地域の生態系を支える重要な役割を果たしています。また、ハーブ類をはじめとする薬用植物も豊富に茂っており、伝統医療や地域住民の生活に欠かせない資源となっています。

しかしながら、近年、気候の変動が激しくなり、降水量が減少しているため、野生動物や薬用植物の数は減少傾向にあります。この変化は、生態系のバランスを崩すだけでなく、地域住民の生活にも大きな影響を与えています。

地理と交通

ドルノゴビ県は、モンゴル国の南東部に位置し、その面積は109,472平方kmに及びます。この広大な土地は、大部分が砂漠や草原で構成されています。ザミンウードは、中国内蒙古自治区の二連浩特へと続く重要な交通の要衝です。この地域は、国際貿易や物流の拠点として重要な役割を果たしており、経済活動の中心となっています。

行政区分

ドルノゴビ県は、以下の14の郡（ソム）から構成されています。

アイラグ郡(Айраг)
アルタンシレー郡(Алтанширээ)
ダランジャルガル郡(Даланжаргалан)
デルゲレフ郡(Дэлгэрэх)
ザミン-ウード郡(Замын-Үүд)
イフヘト郡(Иххэт)
マンダフ郡(Мандах)
オルゴン郡(Өргөн)
サイハンドラーン郡(Сайхандулаан)
サインシャンダ郡(Сайншанд)
オラーンダルハン郡(Улаанбадрах)
ハタンボラク郡(Хатанбулаг)
ホブスゴル郡(Хөвсгөл)
エルデネ郡(Эрдэнэ)

これらの郡は、それぞれ独自の文化や特徴を持っており、ドルノゴビ県の多様性を形成しています。

国際関係

ドルノゴビ県は、日本の静岡県と提携関係を結んでいます。この提携は、2011年7月29日に友好県提携が締結されたもので、両地域間の文化交流や経済協力が促進されています。この提携を通じて、互いの地域が持つ資源や知識を共有し、より良い未来を築くための協力を進めています。

まとめ

ドルノゴビ県は、豊かな自然と多様な文化を持つ地域です。しかし、近年は気候変動の影響を受け、自然環境の保護や持続可能な開発が重要な課題となっています。国際的な協力関係を通じて、この地域の未来をより良くするための取り組みが進められています。

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