ドーフィネ

ドーフィネ（ドフィネ）について

ドーフィネ、またはドフィネ・ヴィエノワは、フランス南東部に位置していた歴史的州で、現在はイゼール県、ドローム県、オート＝アルプ県を含んでいます。この地域の中心的な都市はグルノーブルで、他にもヴィエンヌ、ヴァランス、ディー、ギャップ、ブリアンソンといった町が重要な役割を果たしていました。ドーフィネの名を冠した「クリテリウム・デュ・ドフィネ」という自転車ロードレースも有名で、以前は地元新聞「ル・ドフィネ・リベレ」が主催していましたが、現在は主催者が変わり、単にクリテリウム・デュ・ドフィネとして知られています。

歴史の背後にある文化と君主制

ドーフィネの歴史は古代にさかのぼります。この地域にはかつてケルト人やガリア人が居住しており、その後西ローマ帝国の衰退とともに、ドーフィネは神聖ローマ帝国の一部として次第に独立した地域となりました。12世紀には地元の支配者ギィ4世・アルボンが、彼自身の紋章にイルカを取り入れ「ル・ドーファン」と呼ばれるようになります。この称号は彼の子孫によって引き継がれ、彼らはその後、ドーファン・ド・ヴィエノワ伯として広く知られるようになります。

1349年、男子継承者のいないアンベール2世はこの領地の権利をフランス王フィリップ6世に売却し、以降「ドーファン・ド・フランス」という称号が王位継承者に付与されることが決まりました。このタイトルはフランス革命まで存続し、最初のドーファンはフィリップ6世の孫であるシャルル（後のシャルル5世）でした。その後、ルイ11世がドーフィネに長く居住した唯一のフランスの王として知られています。

ドーフィネの地位は税金や関税からの免除を含む特権ももたらし、地元の豪族たちはこの特権を守るためにしばしば国の政策に対抗しました。多くの政治的議論がこの地域の自治と自由を巡って繰り広げられました。

第二次世界大戦とドーフィネ

第二次世界大戦中には、ドーフィネが抵抗運動の重要な拠点となります。そこには強力なレジスタンス組織であるマキが本拠を置き、彼らはナチス政権に抗うために様々な活動を展開しました。このような背景は、ドーフィネの歴史における重要な一面を形成しています。地元住民は自らの自由を守るために立ち上がり、地域社会の結束が試された時期でもありました。

参考文献

• - 渡邉浩司訳、『フランス民話集II』中央大学出版部、2013年2月
• - 渡邉浩司訳、『フランス民話集III』中央大学出版部、2014年3月

このように、ドーフィネはその地理的、歴史的な背景が豊かで多様な文化が交じり合った地域であります。

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