ドーリ

ドーリは、『ホビットの冒険』に登場するドワーフの一人であり、エレボール遠征に参加した13人のドワーフの一員です。彼はノーリとオーリという二人の弟を持つ兄であり、紫色の頭巾を被っているのが特徴です。トーリン・オーケンシールドによれば、ドーリは遠征に参加したドワーフの中で最も力持ちであるとされています。

物語の中では、ドーリの力の強さを示す場面がいくつか描かれています。例えば、霧ふり山脈の洞窟内でビルボ・バギンズを担いで運ぶなど、危険な状況から彼を救い出す場面が見られます。このように、ドーリは仲間思いで頼りになる存在として描かれています。

ピーター・ジャクソン監督による映画『ホビット』シリーズでは、俳優のマーク・ハドロウがドーリを演じています。映画版のドーリは、白髪と白髭を特徴とし、髪を髷のように結った独特な髪型をしています。服装は濃い赤色を基調としており、原作のイメージを忠実に再現しています。

映画版のドーリは、13人のドワーフの中でも特に礼儀正しい人物として描かれています。ビルボの屋敷である袋小路屋敷を訪れた際には、ガンダルフに紅茶やワインを勧めるなど、細やかな気配りを見せています。また、二人の弟であるノーリとオーリを常に気にかけており、兄弟愛の強い一面も垣間見えます。

しかし、ドーリは普段の穏やかな態度とは裏腹に、戦闘においては好戦的な一面を見せます。武器として鉈のような小刀や鎖分銅を使用し、敵に立ち向かいます。その勇敢な姿は、仲間を守るためならば危険を顧みない、彼の強い意志を表していると言えるでしょう。

ドーリは、力持ちで頼りになる兄としての側面と、礼儀正しく仲間思いな一面、そして戦闘時には勇敢に戦う戦士としての側面を併せ持つ、魅力的なキャラクターです。彼の存在は、エレボール遠征におけるドワーフたちの結束力を高め、物語に深みを与えています。

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