ナイトホークス (映画)

ナイトホークス (1981年の映画)

『ナイトホークス』（Nighthawks）は、1981年にアメリカ合衆国で制作されたアクション・スリラー映画です。主演はシルヴェスター・スタローンが務め、ニューヨーク市を舞台に、腕利きの刑事と世界を股にかけるテロリストとの壮絶な戦いを描きます。

概要

本作は、単なる刑事アクションに留まらず、国際的なテロリズムの脅威と、それに対抗する捜査官たちの苦悩や奮闘を描いています。主演のシルヴェスター・スタローンは、潜入捜査のために意外な姿を披露する場面があり、観る者に強いインパクトを与えます。また、対峙する冷酷なテロリストを演じるルトガー・ハウアーの存在感も際立っており、彼の悪役としての魅力が物語に深みを与えています。

ストーリー

物語は、ニューヨーク市警で卓越した手腕を持つおとり捜査のエキスパート、ディークとフォックスの刑事コンビを中心に展開します。彼らが日常の犯罪と向き合う一方、遠く離れたロンドンではデパートを標的とした大規模なテロ事件が発生します。犯人はウルフガーと名乗る男で、政府の植民地政策に反対の意思を示し、さらなる犯行を予告します。ロンドンで激しい銃撃戦の末に警察の手を逃れたウルフガーは、パリへと移動し、仲間のシャッカと合流します。その後、追跡を逃れるために顔貌を変え、大西洋を渡ってニューヨークへと潜入します。

国際刑事警察機構（インターポール）のハートマン警部は、ウルフガーの動きを正確に特定し、彼がニューヨークに潜伏したことを突き止めます。事態を重く見た捜査当局は、対テロリスト専門の特殊部隊であるATACを結成し、そのチームにディークとフォックスを加えることを決定します。経験豊富な二人の刑事を新たな脅威に対応させるためでした。ウルフガーとその仲間を追うATACですが、テロリストたちは次なる行動に出ます。今度は市内のロープウェイを占拠し、政治犯の釈放という大胆な要求を突きつけます。ディークたちは人質を救出し、ウルフガーを無力化するために、極限状態での緊迫した駆け引きと、避けられない激しい銃撃戦に身を投じることになります。

困難を極めた作戦の末、ロープウェイ事件は解決を迎えましたが、主犯であるウルフガーの消息は掴めず、彼の生死は不明のままとなります。安堵する間もなく、ウルフガーのアジトを捜索していたディークは、一枚のメモを発見します。そのメモを見たディークは、表情を硬くして急ぎ現場を離れます。メモに記されていたのは、彼が現在別居している妻、アイリーンの住所だったからです。ウルフガーが個人的な復讐を画策している可能性が示唆され、物語は不穏な余韻を残して幕を閉じます。

制作背景

本作の監督については、制作途中で変更がありました。当初、ゲイリー・ネルソンが監督を務めていましたが、アクションシーンの演出を巡って主演のスタローンと意見が衝突し、結果としてネルソンは解任されました。後任にはブルース・マルムースが起用されましたが、スケジュールの都合などでマルムースが参加できなかった一部のシーンについては、主演を務めるシルヴェスター・スタローン自身が監督を務めるという異例の対応が取られました。

ソフト展開

映像ソフトとしては、2018年5月9日にキングレコードからBlu-ray Discがリリースされています。このBlu-ray版には、過去にテレビ放送された際の日本語吹替音声である「テレビ朝日版日本語吹替」と、新たに制作された「2016年制作日本語吹替」の二種類の吹替音声が収録されており、ファンにとっては嬉しい仕様となっています。

もう一度検索