ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 (2009年)

第81回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞：2009年の映画界を振り返る

2009年、世界中の映画館を熱狂の渦に巻き込んだ数々の作品。その中から、批評家たちが厳選した最高の映画を表彰する第81回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞が、2009年12月4日に発表されました。授賞式は翌2010年1月12日に行われ、輝かしい受賞者たちがその栄誉を称えられました。

作品賞の栄冠に輝いたのは、ジョージ・クルーニー主演の『マイレージ、マイライフ』。人生の岐路に立つ男の葛藤と成長を描いたこの作品は、批評家だけでなく観客からも高い評価を受けました。

さらに、同賞ではトップ10作品も発表され、時代や文化を超えた多様な作品がランクインしました。青春の甘酸っぱさと切なさを描いた『(500)日のサマー』、繊細な人間ドラマ『17歳の肖像』、緊迫感あふれる戦争アクション『ハート・ロッカー』、スタイリッシュな戦争映画『イングロリアス・バスターズ』、感動的な実話に基づくスポーツ映画『インビクタス/負けざる者たち|インビクタス_負けざる者たち』、切ない人間ドラマ『メッセンジャー』、ユーモラスで哲学的な『シリアスマン』、人気SFシリーズの新たな幕開けとなった『スター・トレック』、心温まる冒険アニメ『カールじいさんの空飛ぶ家』、そして幻想的な世界観で観客を魅了した『かいじゅうたちのいるところ』といった名作が名を連ねました。

外国語映画賞は、フランス映画『預言者』が受賞。他に、チリの『The Maid』、オーストラリアの『Revanche』、イランの『The Song of Sparrows』、トルコの『Three Monkeys』、オーストリアとドイツ合作の『白いリボン』などがトップ5にノミネートされました。

ドキュメンタリー映画賞は、イルカの乱獲問題を描いた『ザ・コーヴ』が受賞しました。同部門では、『ビルマVJ 消された革命』『クルード アマゾンの原油流出パニック』『フード・インク』『グッド・ヘアー アフロはどこに消えた?』、そして『The Most Dangerous Man In America: Daniel Ellsberg And The Pentagon Papers』がトップ5にノミネートされました。

インディペンデント映画賞には、『Amreeka』『第9地区』『グッバイ ソロ』『Humpday』『In the Loop』『Julia』『僕と彼女とオーソン・ウェルズ』『月に囚われた男』『Sugar』『トゥー・ラバーズ』など、個性豊かな作品がノミネートされました。

主演男優賞は、『インビクタス/負けざる者たち|インビクタス_負けざる者たち』のモーガン・フリーマンと、『マイレージ、マイライフ』のジョージ・クルーニーが受賞しました。主演女優賞は『17歳の肖像』のキャリー・マリガンが、助演男優賞は『メッセンジャー』のウディ・ハレルソンが、助演女優賞は『マイレージ、マイライフ』のアンナ・ケンドリックが受賞しました。

アンサンブルキャスト賞は『恋するベーカリー』が受賞しました。また、ブレイクスルー男優賞には『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナーが、ブレイクスルー女優賞には『プレシャス』のガボリー・シディベが輝きました。

監督賞は、『インビクタス/負けざる者たち|インビクタス_負けざる者たち』のクリント・イーストウッドが受賞。新人監督賞には、『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズ、『メッセンジャー』のオーレン・ムーヴァーマン、『(500)日のサマー』のマーク・ウェッブがノミネートされました。

脚色賞は『マイレージ、マイライフ』のジェイソン・ライトマンとシェルドン・ターナーが、脚本賞は『シリアスマン』のジョエル&イーサン・コーエンが受賞しました。

アニメーション映画賞は『カールじいさんの空飛ぶ家』が受賞しました。

さらに、表現の自由賞には、『ビルマVJ 消された革命』『インビクタス/負けざる者たち|インビクタス_負けざる者たち』『The Most Dangerous Man In America: Daniel Ellsberg And The Pentagon Papers』が選ばれ、ウィリアム・K・エヴァーソン賞はジーン・ピッカー・ファステンバーグが、Special Filmmaking Achievement Awardは『ファンタスティック Mr.FOX』のウェス・アンダーソンが受賞しました。

この第81回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞は、2009年の映画界を代表する作品と才能を称える、記憶に残る一夜となりました。受賞作品・ノミネート作品を通して、2009年の映画界の多様性と豊かさを改めて感じることができます。

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