ナド・アルシバ競馬場

ナド・アルシバ競馬場は、アラブ首長国連邦のドバイに位置する競馬場で、1986年に建設が始まりました。最初は競走馬の調教用の場として使用され、1991年には正式な競走が開始されました。この競馬場は、アメリカの有名なチャーチルダウンズ競馬場をモデルに造られています。

競馬場の初めての大きなイベントは、1996年に始まったドバイワールドカップで、当時、世界最高賞金を誇る競走として注目を集めました。興味深いことに、ドバイはイスラム教を信仰する国であるため、賭け事は法律で禁止されており、馬券の販売は行われていません。しかし、競走の結果を予想し、的中した方に景品が贈られる予想クジが実施されています。

2010年には、新たにメイダン競馬場が隣接して開設されたことに伴い、ナド・アルシバ競馬場でのドバイワールドカップを始めとする競走は2009年をもって終了しました。競馬場の一部の敷地は新しいメイダン競馬場のコースとして利用されるため、一部は取り壊されましたが、残りの施設の今後の利用は未定です。

コース情報

ナド・アルシバ競馬場のコース形状は三角形に近く、左回りで構成されています。外側のダートコースは、1周が2,254メートル、内側の芝コースは1周が2,121メートルです。

ダートコース

ダートコースにはコーナー外側にスタート用のポケットが設けられており、それぞれのスタート地点は2,000メートル、1,600メートル、直線1,200メートルの位置に設定されています。コーナーを回る競走では、ゴール前の直線部分が600メートルの長さとなっています。競馬場の設立当初は主にアメリカで利用される高速ダートが施されていましたが、1997年に改修が行われ、クッション性のある深めのダートに変わりました。砂漠地域特有の気候のため、集中豪雨が発生することもあり、コースを守るための被覆装置も整備されています。

芝コース

ナド・アルシバ競馬場の芝コースは、特別な技術を用いて育成されています。使用されている芝はバーミューダグラスで、冬場には生育が止まるため、オーバーシードが行われることで維持されています。また、内馬場には中東でも珍しい芝コースのゴルフ場も併設されています。

主な競走

ナド・アルシバ競馬場では、さまざまな競走が行われています。中でも特に注目されているのが以下のイベントです。

- ドバイワールドカップミーティング
- ドバイワールドカップ
- ドバイシーマクラシック
- ドバイデューティーフリー
- ドバイゴールデンシャヒーン
- ゴドルフィンマイル
- UAEダービー
- ドバイカハイラクラシック

これらの競走は、ナド・アルシバ競馬場の魅力の一環であり、競馬ファンや観客にとって大きな注目を集めています。

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