ナポレオン・ジョゼフ・シャルル・ポール・ボナパルト

ナポレオン・ジョゼフ・シャルル・ポール・ボナパルト

ナポレオン・ジョゼフ・シャルル・ポール・ボナパルト（1822年9月9日 - 1891年3月17日）は、フランスの政治家および皇族であり、ナポレオン・ボナパルトの末弟ジェロームの息子です。彼は「プランス・ナポレオン」という通称で知られ、また「プロン＝プロン」とも呼ばれています。彼の父親がナポレオン・ジェロームと名付けられたことから、ナポレオン・ジェロームとも称されました。彼は従兄のナポレオン3世とは性格が対照的であり、しばしば対立関係にありました。

生涯

ナポレオンは、伯父ナポレオン1世が亡くなった翌年に誕生しました。1851年、ナポレオン3世のクーデターに対しては共和派として抵抗の立場を取ったものの、1852年にクーデターが成功し第二帝政が始まると、彼の立場は変わり、次期皇帝を狙うようになりました。当時、ナポレオン3世には子どもがいなかったため、彼の意図は現実味を帯びていたのです。

クリミア戦争が1853年に始まると、ナポレオンはその指揮官の1人として派遣されましたが、彼は上司の警告を無視して帰国します。この行動は後に彼の評価に影を落としました。1856年に皇太子が誕生すると、自らの皇位継承の夢はついえ、かつて親しい関係にあったウジェニー皇后に対して憎しみを抱くようになりました。

また、1858年には、ナポレオン3世の意向により植民地大臣に任命され、1859年にはサルデーニャ王の娘、マリー・クロティルドとの政略結婚を果たしました。この結婚により、フランスとサルデーニャ間で対オーストリア軍事協定が結ばれ、イタリア統一戦争においてフランスは重要な役割を果たしました。

1870年には帝政が崩壊し、ナポレオンはイギリスに亡命していたナポレオン3世とともに帝政復活を試みましたが、かなわぬ夢に終わりました。彼は1891年に亡くなりました。

子女

ナポレオンは、妻マリー・クロティルドとの間に3人の子どもをもうけました。彼らの名は以下の通りです。

• - ヴィクトル（1862年 - 1926年） - 「ナポレオン5世」と呼ばれることがありました。
• - ルイ（1864年 - 1932年）
• - マリー・レティシア（1866年 - 1926年） - 彼女は1888年に叔父のアオスタ公アメデーオと結婚しました。

関連項目

ナポレオンとマリー・クロティルドの結婚式は、雑誌「ル・モンド・イリュストレ」によって取材され、その模様は1859年1月29日号、2月5日号、2月12日号に連載として発表されました。また、ナポレオンの歴史はイタリア統一運動の一環としても重要な位置を占めています。

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