ニクマロロ島

ニクマロロ島は、キリバス西部のフェニックス諸島に位置する、細長い環礁の島です。かつてはガードナー島として知られていました。長さ約6キロメートル、幅約2キロメートルと、比較的小さな島です。

この島が特に注目されるようになったのは、アメリカの女性飛行士、アメリア・イアハートの遭難との関連です。彼女は赤道上世界一周飛行に挑戦中、1937年に消息を絶ちました。その遭難場所は、ニクマロロ島付近ではないかと考えられています。

1940年、島の探索中に白人女性のものと思われる骨が発見されました。しかし、当時の技術ではアメリア本人のものと特定するには至らず、第二次世界大戦の混乱の中で骨も紛失してしまいました。

その後、2007年には「タイガー（TIGHAR）」という研究グループが、島で古い女性用の靴や化粧品などの遺留物を発見しました。これらの遺留品がアメリアのものという確証は得られませんでした。

2012年には、周辺海域のソナー調査で航空機の残骸と思われるものが発見されました。後に、それはアメリアの愛機であったロッキード・エレクトラ10Eの部品であると特定されています。

さらに、2018年には、1940年にニクマロロ島で発見された骨の再調査が行われました。その結果、その骨がアメリア・イアハートのものである可能性が高いという研究結果が発表され、大きな注目を集めました。

これらの状況から、アメリア・イアハートは遭難後、ニクマロロ島に辿り着き、そこで最期の時を迎えたのではないかという説が有力視されています。現在も多くの研究者や冒険家が、ニクマロロ島を訪れ、アメリアの足跡を追い求めています。

ニクマロロ島は、美しい自然に囲まれた静かな島ですが、アメリア・イアハートの謎めいた物語と深く結びついています。彼女のロマンと冒険心、そして未解決の謎は、今も多くの人々を魅了し続けています。

アメリア・イアハートがニクマロロ島でどのような日々を過ごしたのか、真実はまだ明らかになっていません。しかし、彼女の精神は、この島と共に永遠に語り継がれていくでしょう。

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