ニコライ・フョードロフ

ニコライ・フョードロフの政治経歴

ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・フョードロフは、1958年5月9日にソビエト連邦のチュヴァシ自治共和国チェディノで誕生しました。彼は、ロシアとチュヴァシの政治シーンにおいて重要な役割を果たしてきた政治家です。

学歴と初期のキャリア

フョードロフは、1980年にカザン大学の法学部を卒業し、法学博士候補となりました。その後、1988年にソ連共産党に入党し、1989年にはチュヴァシ大学で教壇に立つことになりました。同年、彼はソ連人民代議員に選出され、重要な立法委員会の役職を次々と歴任しました。

政治的な飛躍

彼の政治キャリアの中で大きな転機が訪れたのは、1990年7月にロシア共和国法相に任命されたことでした。ソ連崩壊後も、フョードロフはロシア連邦司法大臣としての地位を維持し、法制度の整備に貢献しました。しかし、1993年、エリツィン大統領とロシア最高会議の間で対立が激化し、フョードロフは抗議の意を示し解任されることとなりました。

大統領選挙と崇高な地位

同年12月、ロシア連邦議会が新設され、フョードロフは下院国家会議選挙に立候補し当選しました。同時に、チュヴァシ共和国大統領選挙にも立候補し、圧倒的多数で当選。この結果、憲法の規定により国家会議代議員の職を失いました。

エリツィン大統領との関係

フョードロフとエリツィン大統領の関係は複雑で、1995年にはチェチェン問題を巡って対立が見られました。市場経済への移行を支持しつつも、政治的な対立が続きました。しかし、1996年の大統領選挙ではエリツィン陣営の選挙対策本部に参加するなど、協力関係も築いていました。

1997年には再選を果たし、55%を超える票を獲得しました。この際、ロシア連邦議会上院の一員にも選出され、政治的影響力を高めました。

農相としての任期

2012年5月、フョードロフはドミートリー・メドヴェージェフ内閣の9代目ロシア連邦農相に任命されました。就任後も、国内外の農業政策に関与し、2012年の北方領土での視察を含む数多くの活動を行いました。

2015年4月には農相を退任し、大統領顧問として新たな役割を担っています。与党である統一ロシアにおいては、党の最高評議会委員を務めるなど、その影響力を保持しています。

フョードロフは、チュヴァシ人としてのルーツを持ちながら、広範な政治経歴と実績を誇る政治家として、今後も注目される存在であることに違いありません。

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