ニコラオス・ティス・エラザス (1872-1938)

ニコラオス・ティス・エラザス・ケ・ザニアス

ニコラオス・ティス・エラザス・ケ・ザニアス（1872年1月22日 - 1938年2月8日）は、ギリシャ王子であり、デンマーク王子でもありました。ギリシャ王ゲオルギオス1世とオルガ王妃の三男として生まれ、父方の従兄にあたるロシア皇帝ニコライ2世と区別するため、「ギリシャのニッキー」という愛称で親しまれました。

人物

ニコラオスは、画家としての才能を発揮したことで知られています。また、1896年にアテネで開催されたオリンピックの復興に、兄であるコンスタンティノスやゲオルギオスと共に尽力しました。オリンピックは393年以来途絶えていましたが、彼の貢献によりギリシャで再び開催されることになったのです。ニコラオスは、このオリンピックで射撃競技の責任者を務めました。

1913年、父であるゲオルギオス1世がテッサロニキで暗殺された際、ニコラオスはドイツ諜報機関が関与しているという説を唱え、国際的な問題を引き起こしました。この発言は、兄コンスタンティノスの即位に伴い王妃となった、ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世の妹である義姉ソフィアへの嫌がらせだったと考えられています。

ニコラオスは1938年にアテネで亡くなり、タトイ宮殿にある王家の地下納骨堂に埋葬されました。

結婚と子女

1902年、ニコラオスはロシア皇帝アレクサンドル2世の孫娘で、自身の又従妹にあたるロシア大公女エレナ・ウラジーミロヴナと結婚しました。エレナは、ニコライ2世処刑後にロシア皇帝を自称したキリル・ウラジーミロヴィチ大公の妹です。夫妻の間には3人の娘が誕生し、いずれも美貌で知られていました。

オルガ（1903年 - 1997年）：1923年にユーゴスラビア王子・摂政宮パヴレと結婚
エリサヴェト（1904年 - 1955年）：1934年にカール・テオドール・ツー・テーリンク＝イェッテンバッハ伯爵と結婚
* マリナ（1906年 - 1968年）：1934年にイギリス王子・ケント公ジョージと結婚

ニコラオスの生涯は、芸術への情熱、オリンピック復興への貢献、そして国際的な政治問題への関与など、多岐にわたる側面を持っています。彼の血筋はヨーロッパの王室に広がり、その影響は今日にも及んでいます。

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