ニジェール植民地

ニジェール植民地：西アフリカにおけるフランス植民地支配の歴史

ニジェール植民地（フランス語: Colonie du Niger）は、かつて西アフリカに存在したフランス植民地であり、現在のニジェール共和国の大部分、およびマリ、ブルキナファソ、チャドの一部を含んでいました。1900年から1960年まで様々な形で存在しましたが、「ニジェール植民地」として知られていたのは1922年から1960年までの期間です。

歴史

軍政時代（1900年～1922年）

1890年代、フランスは現在のニジェールの一部を支配下に置き始めました。1900年7月23日には、正式なザンデール軍事政府が樹立されました。この軍事政府は、現在のニジェール南部のみを統治し、ザンデール以東やニジェール以北は名目的な支配に留まりました。軍事政府の司令官はニアメ近郊のソルボ・ハウサ村に拠点を置き、1903年に本部を移転しました。行政上、この地域は1902年から1904年までセネガンビア・ニジェール植民地の一部、1904年から1911年まで上セネガル・ニジェール植民地の一部でした。フランス海洋団の士官らが運営し、予算と運営はカイ（後のバマコ）の副総督に依存し、軍事的意思決定や本土や他の植民地の当局との連絡はダカールの総督を通じて行われました。この地域はフランスの地図にも「第三軍事領土」として記載されていました。

1910年6月22日、この領土はニジェール軍事領土と改名され、現在のマリ北東部（ガオ集落）とチャド北部（ティベスティ集落）の一部が含まれました。1911年6月21日、ガオ集落はフランス領スーダンに割譲されました。1911年代後半を通じて、ビルマやンギグミなどの北部と東部にフランスの駐在部隊を設置する取り組みが行われました。1911年、領土の西部が比較的平和であったことと、南部へのイギリス人やリビアからのイタリア人の侵入に対する懸念から、領土の本部はザンデールに移転されました。しかし、フランスの北部および東部地域の支配は依然として限定的でした。モーリタニアと並んで、ニジェールはフランス領西アフリカの中で軍事政権下に置かれた最後の地域の一つでした。

民間植民地統治（1922年～1960年）

1922年10月13日、ニジェール民間植民地が成立し、南部と西部の大部分を統治し、副総督がフランス領西アフリカ総督の直属となりました。1919年にフランス領オートボルタが民間植民地として設立された際、ニジェール川以西の現在のニジェールの地域が移管されました。1926年には、首都がザンデールからニアメに再び移されました。1930年、ティベスティ圏はフランス領赤道アフリカのチャド植民地に割譲され、1932年にはフランス領オートボルタ植民地が近隣諸国に分割され、ドリとファダ・ングルマ圏はニジェール植民地に割譲されました。

第二次世界大戦期

隣国のチャドとは異なり、ニジェール植民地の当局者は1940年以降もヴィシー政権に忠実であり続けたため、1944年まで南部（ナイジェリア）国境と東部国境を閉鎖していました。

脱植民地化

1946年12月31日、ンギグミとアガデスの軍政地域がニジェール植民地に割譲され、ビルマ集落だけが現代ニジェールの最後の軍政地域として残りました。極北東にあるこの地域は、1956年に初めてフランスの民政下に置かれました。

1947年、フランス領オートボルタが再編され、ドリとファダ・ングルマの集落がオートボルタ植民地に割譲されました。1947年以降、小さな国境変更はあったものの、この変更によりニジェールの現在の国境線が大まかに確立されました。

1956年の海外領土基本法により、普通選挙で選出されたニジェール準州議会が国内規則の基礎を築きましたが、その権限は諮問権限と行政権限のみに限定されていました。1958年にフランス共同体がフランス連合を引き継ぎました。1958年8月25日、副総督はニジェール高等弁務官に就任しましたが、国内行政の一部を管理する準独立国家の国家元首に留まりました。

1959年2月25日の憲法は、1958年12月に選出されたニジェール準州議会からこの目的のために設立された機関であるニジェール制憲議会によって批准されました。1959年3月12日、制憲議会はニジェール国民議会となり、アマニ・ディオリが評議会議長の称号を維持したまま政権を担いました。名目上の行政権は議会に与えられ、ニジェールの国旗、ニジェールの国歌、ニジェールの紋章などの要素が憲法で定められるとともに、政治団体、権利、権限の命名に関する文言も定められました。これらの要素はその後の文書にも保持されています。

アルジェリア戦争とフランス第四共和制の崩壊後、フランス連合の植民地は1960年に完全独立しました。ニジェールは1960年11月8日に初の完全独立憲法を批准し、ジャン・コロンバーニは1960年11月10日に高等弁務官を辞任しました。

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