ニック・ローズ

ニック・ローズの音楽人生

ニック・ローズ（本名：ニコラス・ジェームズ・ベイツ）は、1962年6月8日にイングランドのバーミンガムに生まれ、デュラン・デュランのオリジナルメンバーとして知られているミュージシャンです。彼は1978年からバンドに在籍しており、そのキャリアは音楽界においても特に重要な役割を果たしています。

生い立ちとデュラン・デュランの設立

彼は裕福な家庭に育ち、父親の経営する玩具店の影響を受けながら音楽の道を志しました。16歳の時にウッドラッシュ高校を中退し、友人であるスティーヴン・ダフィー、ジョン・テイラー、サイモン・コリーと共にデュラン・デュランを設立しました。このバンド名はニック自らが考案したもので、彼の芸名「ローズ」は、ジョン・テイラーが当時の電子ピアノメーカー「Rhodes」から名付けたものです。

バンドは1979年の秋頃からバーミンガムのナイトクラブ「The Rum Runner」で演奏し始め、そこでニックは同時にディスクジョッキーとしても活躍しました。彼の音楽的試みが、後のデュラン・デュランの楽曲スタイルを形成することになります。

デビューと成功

1980年、バンドはEMIレコードからデビューし、その独自のスタイルと先進的な音楽アプローチで瞬く間に人気を博しました。ニックは音楽教育をほとんど受けていなかったものの、アナログシンセサイザーを駆使して新たな音を模索し、「セイヴ・ア・プレーヤー」「007/美しき獲物たち」「カム・アンダーン」など、独創的な楽曲を生み出しました。

さらに、当時としては新しい試みであったミュージックビデオの制作にも意欲的で、派手な衣装や女性的な化粧が彼らの特徴の一部となりました。音楽スタジオでの技術も磨き、彼は自身のアルバムのプロデューサーとしても活動するようになりました。

1983年にはカジャグーグーのデビュー曲「君はTOO SHY」のプロデューサーを務め、1985年にはサイモン・ル・ボンと共にアーケイディアというプロジェクトを立ち上げるなど、常に新しい音楽的挑戦を続けました。

私生活と趣味

音楽活動の傍ら、彼の私生活にも興味深いエピソードがあります。1982年のアメリカツアー中に出会ったジュリー・フリードマンとは2年後に結婚しましたが、1992年に離婚。その後も彼はガールフレンドと交際していた時期もあり、現在は独身で過ごしています。

芸術への関心が高く、多くの芸術家と友人関係を築いており、美術展への訪問がよく見られます。自身も写真撮影を趣味としており、何冊かの写真集を出版するほか、個展も開催しています。また、ロンドンに居を構え、菜食主義ではあるものの、時折魚を食べることもあるようです。

音楽以外の業績

音楽的な活動だけでなく、彼は1990年代からは作詞も手掛けるようになり、デュラン・デュランの再結成にも貢献しました。2011年にはベッドフォードシャー大学から名誉博士号が授与されるなど、音楽の枠を超えて様々な分野で評価される存在となっています。

ディスコグラフィ

• - デュラン・デュラン
• - アーケイディア

- 『情熱の赤い薔薇』 - So Red the Rose (1985年)

• - デビルズ

- 『ダーク・サークルズ』 - Dark Circles (2002年)

• - TVマニア

- Bored with Prozac and the Internet? (2013年)

• - セレクト・コンピレーション・アルバム

- Only After Dark (2006年)

• - ニック・ローズ & ウェンディ・ベヴァン

- Astronomia I: The Fall of Saturn (2021年)
- Astronomia II: The Rise of Lyra (2021年)
- Astronomia III: Heaven and Hell in the Serpent's Tail (2021年)
- Astronomia IV: The Eclipses of Algol (2021年)

音楽界の先駆者として、ニック・ローズの作品と影響は、時代を超えて多くの人々に感動を与え続けています。

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