ニッポン警視庁の恥といわれた二人 刑事珍道中

ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中

『ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中』は、1980年10月4日に公開された日本のコメディ・アクション映画で、主に中村雅俊と勝野洋が主演を務めました。この作品は、女性キャストとして藤谷美和子が映画デビューを飾ったことでも知られています。また、並映には『野獣死すべし』が上映され、観客の注目を集めた作品でした。

あらすじ

物語は、斑島祥介（中村雅俊）と樺屋隆治（勝野洋）という二人の刑事を中心に展開されます。彼らは警視庁の翁署に赴任したものの、一度も成功した逮捕を果たせず、上司や同僚からは失敗ばかりの「二人組」として蔑まれています。そんな二人は、上司の花田課長（金子信雄）から未解決事件の捜査を外され、銀行強盗の模擬訓練に参加することになります。

訓練の中で、彼らはシミュレーションとは言え、本物の現金を奪取してしまうという思わぬ事態に直面します。しかし、彼らが奪った現金は、ジュラルミンケースの中にあるはずの偽の新聞紙ではなく、実際の大金1億2000万円だったのです。この誤解のもと、隆治が襲われ、ジュラルミンケースを奪われてしまい、斑島は仲間から疑いの目を向けられます。

自身の名誉を回復するために、二人は犯人を追う捜査を始めます。祥介は銀行員の小泉百合子（風祭ゆき）を尾行しようとしますが、逆に引き寄せられ、彼女の私生活に入り込むことに。だが、思いもよらぬ悲劇が待っていた！ 百合子は死亡してしまい、祥介は殺人容疑者として逮捕され、隆治の保護観察を受けるハメに陥ります。

その中で、隆治にはホモセクシュアルの噂が立ち始め、祥介も自分の将来を心配することになりました。しかし、隆治には別の事情があることが明らかになります。彼は無実の告白に心を閉ざし、秘密を抱えているため、友人たちが何とか彼を助けようと奮闘します。

展開とクライマックス

物語は様々なサブプロットを絡めながら進行し、特に隆治の恋愛面でも騒動が起きます。アパートの上階に住む母子の女性吉野ともえ（大楠道代）との交流や、隣室の佐藤真由美（藤谷美和子）との緊張感あふれる関係など、ユーモラスな展開が続きます。特に、真由美の不幸な選択が連鎖的に起こる事件に繋がり、ヒンヤリとしたストーリーを構築していきます。

最終的には、祥介が銀行の支店長を追いかけ、その支店長が殺害されるという新たな事件が展開され、再び疑いの視線が彼を襲います。しかし、事件の真相を突き止めるうちに二人は責任を果たし、未解決の事件も次々に解決へ導くことに成功し、ついには警視総監賞を受賞します。

キャストとスタッフ

この作品は、豪華なキャストに支えられています。主人公の二人に加え、花田課長役の金子信雄や、隆治に想いを寄せる真由美役の藤谷美和子など、多様なキャラクターたちが物語を盛り上げています。
監督は斎藤光正、製作は角川春樹が務め、脚本は鎌田敏夫によって書かれました。

この映画は、笑いや人間関係の葛藤を描きながら、愛と冒険のストーリーを展開しています。1980年代の日本映画を代表する作品の一つとして、多くの視聴者に愛され続けることでしょう。

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