ニドウイルス目

ニドウイルス目（Nidovirales）とは

ニドウイルス目は、脊椎動物に感染するRNA[[ウイルス]]の一つの分類群であり、2019年の国際ウイルス分類委員会（ICTV）の分類において、ピソニウイルス綱に属しています。この目は、非常に多様なウイルスを含んでおり、8つの亜目、14の科、25の亜科、39の属、65の亜属、そして109の種に分類されています。

ニドウイルス目に属するウイルスは、一本鎖のプラス鎖RNAをゲノムとして持っていることが特徴です。また、ニドウイルス目には、既知のウイルスの中で最も長い非分節RNAゲノムを持つウイルスが含まれています。その代表例が、マウス肝炎ウイルス（MHV）であり、約31.5kbという非常に長いゲノムを持っています。

ニドウイルス目の分類

以下に、ニドウイルス目の亜目と科の一覧を示します。

アブニドウイルス亜目 (Abnidovirineae)
アビソウイルス科 (Abyssoviridae)
アルニドウイルス亜目 (Arnidovirineae)
アルテリ[[ウイルス科]] (Arteriviridae)
クレメガウイルス科 (Cremegaviridae)
グレスナウイルス科 (Gresnaviridae)
オリフォウイルス科 (Olifoviridae)
コルニドウイルス亜目 (Cornidovirineae)
コロナウイルス科 (Coronaviridae)
メスニドウイルス亜目 (Mesnidovirineae)
メディオニウイルス科 (Medioniviridae)
メソニウイルス科 (Mesoniviridae)
モニドウイルス亜目 (Monidovirineae)
モノニウイルス科 (Mononiviridae)
ナニドウイルス亜目 (Nanidovirineae)
ナンゴシャウイルス科 (Nanghoshaviridae)
ナンハイポウイルス科 (Nanhypoviridae)
ロニドウイルス亜目 (Ronidovirineae)
ユーロニウイルス科 (Euroniviridae)
ロニウイルス科 (Roniviridae)
トルニドウイルス亜目 (Tornidovirineae)
トバニウイルス科 (Tobaniviridae)
ピスカニウイルス亜科 (Piscanivirinae)
セルペントウイルス亜科 (Serpentovirinae)
トロウイルス亜科 (Torovirinae)
トロウイルス属 (Torovirus)

各科の特徴

ニドウイルス目に含まれる科は、それぞれ異なる特徴を持っています。例えば、コロナウイルス科は、ヒトや動物に呼吸器感染症を引き起こすことで知られています。アルテリ[[ウイルス科]]は、主に動物に感染し、繁殖障害や呼吸器疾患を引き起こします。ロニウイルス科は、エビなどの無脊椎動物に感染するウイルスを含んでいます。

研究の進展

ニドウイルス目は、医学、獣医学、そして基礎生物学において重要な研究対象です。特に、コロナウイルスの研究は、SARS-CoV-2のパンデミックを受けて、世界中で活発に行われています。これらの研究を通じて、ウイルスの複製機構や宿主との相互作用が明らかになり、新たな治療法や予防法の開発につながることが期待されています。

外部リンク

Nidovirales - ICTVdB - The Universal Virus Database, version 4
Animal viruses
Coronaviruses
Focus on Coronaviruses

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