ニューひやま

ニューひやま（NEW HIYAMA）

ニューひやまは、ハートランドフェリーによって運航されていたフェリーで、1991年5月31日に瀬棚・江差から奥尻島への航路に就航しました。この船名は、寄港地名に由来せず、檜山地方全体の発展を願う気持ちが表れています。舶名に込められた地元への思いは、地域の人々に深い愛着をもたらしました。

2008年4月、ハートランドフェリーへの社名変更に伴い、船の外装デザインも一新されました。新しいデザインはエゾカンゾウをイメージした明るい黄色を基調とし、これにより船は一層の魅力を放つようになりました。しかし同年には引退し、その後はギリシャに売却され、「Kerkyra Express」として再び航海を始めました。

船内設備

ニューひやまの内装は、著名なデパートの高島屋が担当しており、ホテルのような贅沢さを感じさせる設計となっています。そのため、乗客は快適な旅を楽しむことができるよう配慮されていました。船内は、ラグジュアリーな雰囲気を演出しながらも、航海の移動を楽しむための実用性も兼ね備えています。

客室

客室は以下のような構成になっています：

• - 特別室：収容人数6名の豪華なプライベート空間。
• - 1等室：椅子席が20席、和室が40席あり、幅広いニーズに応えられる設計。
• - 2等室：大部屋として、120名収容の部屋と184名収容の部屋があります。
• - 甲板ベンチ：夏季には170名分のベンチが設けられ、外の風を感じながらのクルーズが楽しめます。

事故・インシデント

1993年7月12日に発生した北海道南西沖地震の際、ニューひやまは奥尻港に停泊中でした。地震による影響で、本船はすぐにエンジンを起動し、係船索を切断して離岸しました。在泊中に船尾が防波堤に衝突しましたが、5分以内に緊急で出港を果たしました。その後、二晩の間沖で停泊し、14日に点検のため函館港へ移動しました。スクリューの改修を行った後、16日に江差港へ戻り、その航路での運航を再開しました。

まとめ

ニューひやまは、航海の歴史とともに便を提供してきた重要な存在でした。その豪華な内装や、安全に配慮した運営方針は、多くの乗客から愛されています。また、地震時にも適切に対処した姿勢は、船員のプロ意識を示しており、地域に対する責任感も感じられます。今ではギリシャで新たな役割を果たし続けていますが、かつての運航時代については、多くの人々の心に刻まれています。

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