ニュージェネラルカタログ

ニュージェネラルカタログ（NGC）

ニュージェネラルカタログ（New General Catalogue、略称：NGC）は、1888年にジョン・ドレイヤーによって発表された天文カタログです。このカタログには、星雲、星団、または銀河など、合計7,840個の天体がリストされています。NGCは「新一般カタログ」や「星雲と星団の新一般カタログ」とも呼ばれ、天文観測における重要な資料となっています。

NGCの構成

NGCでは、天体に番号が付与されており、その番号は1860年の分点を基準に、赤経が小さい順に配列されています。この方式により、観測者は天体を識別しやすくなっています。さらに、ドレイヤーはこのカタログを補完するために「インデックスカタログ（IC）」をも作成しました。

NGCの改訂版

現在、NGCを基にした改訂版がいくつか存在し、天文学者たちに利用されています。最も著名なものは、1973年にジャック・スレンティックとウィリアム・ティフトによって作成された「Revised NGC（RNGC）」です。このカタログでは、パロマー写真星図との照合を通じて、誤りや曖昧さが正され、収載天体の座標は1975年の分点に基づいて修正されました。加えて、複数の天体が近くに位置する場合、NGC番号の後にA、Bなどの文字を付けて曖昧さを避ける工夫がなされています。

1988年にはロジャー・シノットが「NGC 2000.0」を発表しました。この改訂版では、NGCカタログとICに収載された天体を基に、2000年の分点に座標を変換し、それに従って赤経順に並び直されました。さらに近年では、「NGC/IC」というカタログがあり、これは2009年からヴォルフガング・シュタイニッケによって改訂が行われ続けています。2022年時点で、このカタログには13,967個の天体が収載され、エクセル形式で一般公開されています。

主なNGC天体

NGCには多くの注目すべき天体が存在しますが、詳細なリストは「ニュージェネラルカタログ天体の一覧」を参照することで確認できます。これらの天体は、望遠鏡の観測を通じて、さまざまな天文学的研究や教育に活用され続けています。

このように、ニュージェネラルカタログは天文学において非常に価値のあるリソースであり、研究者や愛好者にとって不可欠な工具といえるでしょう。

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