ニュースウェーブABC

ニュースウェーブABC

『ニュースウェーブABC』は、1987年10月19日から1989年9月29日まで、朝日放送テレビ（ABCテレビ）で放送された関西ローカルの平日夕方ワイドニュース番組です。放送時間は18:00から18:42の42分間で、主に地域密着型のニュースを扱っていました。

番組のスタートと特長

この番組は、同時期に放送されていた全国ニュース『ニュースシャトル』が19:20からスタートしたことを背景に、関西地域に特化した報道として位置づけられ、地域の情報をしっかりと伝える役割を担いました。また、京都や神戸支局に設けられたサテライトスタジオを通じて、各地からのレポートも行っていました。

キャスターは、当時のアナウンサーであった中原秀一郎と永井由起子の二人が務め、彼らの進行により親しみやすく、視聴者に近いニュース番組が展開されました。特に、「ニュースのようで、ニュースでない。でもやっぱりニュースなんです」という予告編のキャッチコピーが視聴者の記憶に残るフレーズとなり、インパクトを与えていました。

セットやスタイル

スタジオのセットは、当時流行していた『ニュースステーション』を模して、リビング風に作られており、家庭的な雰囲気が特徴でした。番組の曜日ごとに「ニュースパーソナリティ」が設けられ、様々なジャンルからのコメンテーターが出演しました。中でも、ABCラジオで人気を博した歌手やしきたかじんが金曜日のコメンテーターに起用されるなど、多彩なメンバーが番組に登場しました。

番組の構成と変遷

同じ時間帯に放送された『パオパオチャンネル』からのネットを断ったABCは、代わりに『ピッカピカ音楽館』というミニ番組を別枠で放送し、地域の視聴者の関心を引く工夫を図りました。また、放送開始当初は『ニュースウェーブα』というミニ番組も本編の後に続いて放送され、この番組が持つ独自のスタイルを強化しました。

1989年4月3日から全国ニュース『ニュースシャトル』の放送時間が18:00に繰り上げられ、これに伴い『ニュースウェーブABC』は18:20からの放送に変更されました。この改編を機に番組はストレートニュース主体にスタイルを一新しましたが、同年の9月29日をもって放送は終了しました。

その後、全国ニュースが『600ステーション』に改編されるのに伴い、10月2日からは関西地域に特化した『600ステーションABC』が新たに放送されることとなりました。

出演者

メインキャスター

• - 中原秀一郎
• - 永井由起子

ニュースパーソナリティ（各曜日）

• - 月曜日: 平野鷹子
• - 火曜日: 若一光司
• - 水曜日: 成瀬國晴
• - 木曜日: 小島由美子
• - 金曜日: やしきたかじん

その他の出演者

• - 中村薫（気象キャスター）
• - 中村千絵
• - 芦沢誠（『ニュースウェーブα』進行担当）
• - 中川京子（『ニュースウェーブα』進行担当）
• - 加瀬征弘
• - 宮根誠司（後にフリーアナウンサーに転身）

番組のスタイルや出演者は、地域のニュース番組としての特性を生かし、多くの視聴者に愛される存在となったことが『ニュースウェーブABC』の成功につながりました。

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