ニューヨークの夢

「ニューヨークの夢」（英語: Fairytale of New York）は、ザ・ポーグスとカースティ・マッコールによる楽曲で、イギリスでは定番のクリスマスソングとして広く親しまれています。日本語では『フェアリーテール・オブ・ニューヨーク』と表記されることもあります。

作詞・作曲はザ・ポーグスのジェム・ファイナーとシェイン・マガウアンが手掛けました。この曲は、カースティ・マッコールとシェイン・マガウアンによる印象的なデュエットソングとして知られています。

1987年11月23日にシングルとしてリリースされ、翌1988年にはアルバム『堕ちた天使』に収録されました。

この楽曲は、成功を夢見てニューヨークへ渡ったアイルランド移民の男女の物語を歌っています。歌詞は、一時的な成功（1番）と、夢破れて年老いた二人が互いに罵り合いながらも愛情を抱いている様子（2番）を描写し、クリスマスの情景を背景に、人生の光と影を浮き彫りにしています。

興味深いことに、学術ニュースサイト『ザ・カンバセーション』が2007年から2016年までのイギリスでの販売チャートを分析した結果、マライア・キャリーの『恋人たちのクリスマス』が1位となり、『ニューヨークの夢』は僅差で2位でした。しかし、3位以下の楽曲とは大きな差をつけています。また、ツイッター上で行われたアンケート調査では、『ニューヨークの夢』が1位を獲得し、ワム!の『ラスト・クリスマス』が2位という結果が出ています。

この曲は、発表から年月を経てもなお、多くの人々に愛され続けています。その理由は、単なるクリスマスソングとしてだけでなく、人間の感情の複雑さや、人生の喜びと悲しみを巧みに表現しているからでしょう。移民というテーマを扱いながらも、普遍的な愛の形を描き出すことで、聴く人の心に深く響く作品となっています。

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