ワム!

ワム!について

ワム!（Wham!）は、イギリスのポップデュオとして、ジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーによって1980年代に一世を風靡した。彼らは当時の音楽シーンにおいて非常に重要な存在であり、数多くのヒット曲を生み出した。特に、ワム!のデビュー初期から中期にかけての楽曲は、今なお多くの人々に愛され続けている。

歴史の始まり

ワム!の活動は1981年に始まり、ジョージ・マイケルとアンドリュー・リッジリーは小学校からの友人であった。二人は音楽的な才能を活かし、ジョージが音楽面、アンドリューがビジュアルやステージ構成を担当した。1982年にリリースしたシングル「Wham Rap! (Enjoy What You Do)」は、彼らのデビュー作であり、知人が運営しているインディーズレーベルからリリースされて注目を集めた。次のシングル「Young Guns (Go for It)」では、彼らの人気が急上昇し、特に若者の間でアイドル的な存在となった。

知名度の急上昇

1983年に発売されたファーストアルバム『ファンタスティック』は、イギリスでデビューアルバム初登場1位を記録し、共同作業によって多くのヒットを生み出した。アルバムには「バッド・ボーイズ」などが収録されており、彼らは急速にトップスターとしての地位を確立していった。この頃、テレビ出演を通じても知名度が高まり、特にBBCの音楽番組『トップ・オブ・ザ・ポップス』への出演が重要なポイントとなった。

アメリカ進出とトラブル

1983年には米国市場にも進出したが、最初の頃はチャート入りするもヒットには至らなかった。1984年には新たにエピックレコードと契約し、名盤『メイク・イット・ビッグ』をリリース。このアルバムからは「ケアレス・ウィスパー」などが誕生し、全世界での人気を確保した。日本でもCMに起用されるなどして、彼らの知名度はさらに広がった。しかし、この年にはレーベルとのトラブルも発生し、所属事務所が許可なく楽曲を編集して販売したため、彼らはファンに購入しないよう呼びかけた。これがきっかけでレーベルを変更することにつながった。

解散の決断

1986年に、ワム!は突然の解散を発表した。解散理由としてジョージは「ユニットとしてやることはやりつくした」と述べ、ロンドンのウェンブリー・スタジアムでのラストライブを経て解散した。彼らの音楽は、その後も多くのアーティストに影響を与え続け、解散から数年後に行われたジョージのソロ公演でアンドリューがゲスト出演したり、特別な機会にはパフォーマンスを再開したこともある。特にクリスマスソング「ラスト・クリスマス」は、毎年季節が来るたびに多くのリスナーに愛されている。

遺産

ワム!の音楽は、彼らが解散した後も色あせることなく、多くの人々に影響を与え、様々なリメイクやカバーが行われてきた。2016年にはジョージ・マイケルが他界し、その影響力は一層深いものとなった。今でも彼らの楽曲は多くの人々の心に残り、その遺産は音楽史の中で永遠に輝き続けるだろう。

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