ニューヨーク市交通の利用料金

ニューヨーク市交通の利用料金とその変遷

ニューヨーク市の交通機関は多岐にわたり、営利法人MTA（メトロポリタン交通局）が運営するバスや地下鉄、フェリーなどがあります。今回は、これらの交通機関の料金体系や変遷、利用規則について解説します。

現行の料金システム

ニューヨーク市の地下鉄やバスでは、メトロカード、OMNY、現金などの方法で乗車料金を支払うことができます。特に市営地下鉄と急行バスはメトロカードの利用が基本となります。また、パストレインに関してはスマートリンクカードが使用できますが、他の交通機関では無効です。市営フェリーではメトロカードは使用できないため、注意が必要です。

料金の種類

普通料金

すべての乗車料金はアメリカドルで設定されています。一般的には、メトロカードを使用した際の1回の料金は$2.75となっています。また、急行バスの料金体系も続いており、現在は$6.75です。

乗り放題券

地下鉄やバスの乗り放題券は、購入時に1ドルの手数料が発生します。券の有効期間は「購入した日から○日後の同じ時刻まで」となるため、使用時期には注意が必要です。24時間運行の交通機関もあるため、利便性が高い一方で、券の有効期限を理解しておくことが重要です。

無料乗換とそのルール

メトロカードでは、同じ系統のバス間の無料乗換が可能です。また、地下鉄に乗り換える場合は、メトロカードを持っていなければ追加料金が発生します。現金での運賃支払いの場合も各停バス同士の乗り換えは可能ですが、急行バスや地下鉄との乗り換えはメトロカードが必要です。

フェリー

フェリー間の乗り換えは、1回のみ無料で行えますが、90分以内の時間制限があります。他の交通機関とは事前の無料乗り換えの制度がないため、注意が必要です。

料金の変遷

ニューヨーク市交通の料金は何度も変更されてきました。1904年から始まった地下鉄の料金は当初5セントでしたが、その後、数十年の間に何度も値上げが実施されました。1995年には乗車料金が$1.50に上がり、2003年には$2.00、最近の2015年以降では$2.75に設定されています。急行バスの料金も同様に変遷しており、1975年では$1.50でしたが、2019年には$6.75に達しています。

歴史と経緯

1970年代には、ニューヨーク市の公共交通機関は多くの課題に直面していました。地下鉄利用者は激減し、犯罪やトラブルが頻発。これを受け、1981年から修復工事が始まり、犯罪抑制に向けた施策も導入されました。特に不正乗車の防止は大きな課題で、複数の対策が実施されました。

セキュリティと監視

現在、公共交通機関には監視カメラが設置され、不正乗車やその他の犯罪を防ぐための取り組みが整ってきています。過去の不正乗車の問題を受けて、多くの改良が進められ、現在も更なる改善が模索されています。

このように、ニューヨーク市の公共交通機関は時代と共に変化し続けており、利用者が安心して利用できるような制度が整えられています。

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