ニューヨーク植物園

ニューヨーク植物園 (New York Botanical Garden) の詳細

ニューヨーク植物園（NYBG）は、ニューヨーク市ブロンクス区のブロンクス公園内に位置する、世界的に著名な植物園です。約100ヘクタールもの広大な敷地を有し、最先端の植物学研究所としても知られています。

植物園の使命

NYBGは、「植物の世界の代弁者」としての役割を担うことを目指しています。その使命は、以下の3つの柱によって支えられています。

1. 生きた植物の博物館: 歴史的なランドマークを含む庭園や景観の中に、多様な植物を収集・展示し、植物の多様性と美しさを伝えます。
2. 教育プログラム: 園芸や植物学に関する分かりやすい教育プログラムを提供し、植物への理解を深めます。
3. 植物学研究: 世界レベルの植物学研究所として、植物に関する研究を推進し、知識の発展に貢献します。

歴史

NYBGは1891年に設立されました。植物園の土地は、元々タバコ会社を所有していたピエール・ロリラード一族の所有地であり、ニューヨーク市が動物園と植物園の設立のために買収しました。設立資金は、トリー植物クラブやコロンビア大学の植物学者ナサニエル・ロード・ブリトンとその妻らによる募金活動によって集められました。1967年には、国定歴史建造物に指定されています。

敷地

植物園は、ブロンクス区のサザン・ブールバード2900番地に位置し、50以上の庭園と植物コレクションを誇ります。訪れる人々は、涼しげな滝や湿地帯、そしてニューヨークの原生林を散策することができます。原生林には、オーク、アメリカブナ、チェリー、カバノキ、アメリカトネリコなど、2世紀以上の歴史を持つ木々が生い茂っています。

見どころ

ハウプト・コンザーバトリー: 1890年代に建てられた、ヴィンテージものの鉄骨造りの温室（「水晶宮」風）です。
ペギー・ロックフェラーバラ園: 1916年にベアトリス・フェランドーによって設計されたバラ園です。
石の庭園: 37エーカーの広さを誇り、針葉樹のコレクションがあります。
研究部門: 広報センター、55万冊を擁する図書館、3世紀以上にわたる700万点以上の植物標本を収蔵する植物標本室などがあります。
原生林: 50エーカーほどの広さがあり、17世紀にヨーロッパからの入植者が到着する以前から存在していた原生林の生き残りです。ブロンクス川が森を二分し、渓谷や急流を形成しています。
ロリラード・スナッフ水車: ブロンクス川沿いに建つ、1840年築の歴史的な水車小屋です。

ニューヨーク植物園は、植物愛好家だけでなく、自然や歴史に興味のあるすべての人々にとって、魅力的な場所です。

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