ニューラテンクォーター

ニューラテンクォーターの概要



ニューラテンクォーターは、1959年に東京の永田町にオープンした高級ナイトクラブです。元々はアメリカ軍将兵のための「ラテンクォーター」という名の店があった場所に建てられたため、この名前が付けられました。オーナーの山本平八郎が経営を手掛け、当時の社交界の中心的な存在となり、高額なチャージ料金が特徴でした。店内ではショーが行われ、多くの有名アーティストが出演しました。

歴史



永田町の外堀通りに位置し、赤坂見附交差点の近くにあったニューラテンクォーターは、660坪の広さを誇る大規模な施設でした。開店当初から多くのVIPを迎え入れ、1973年にはトム・ジョーンズのショーが開催され、その出演料は当時の最高額としてギネスにも登録されました。このような背景から、ニューラテンクォーターは「東洋一のナイトクラブ」とも称されました。

当時の有名人や海外セレブも訪れ、ショーン・コネリーフランク・シナトラなど、名だたる客が足を運びました。店の顧問には、日本青年社会長の小林楠扶が名を連ねており、暴力団との関係も噂されていました。

経営と経済的事情



ニューラテンクォーターの経営には、山本家の他に、さまざまな有名経営者が関与していました。最初のオーナーの山本平八郎が社長となり、他にも副社長の山本信太郎や、従業員200人以上を抱えた繁盛ぶりでした。しかし、1979年に建物の所有権が変わると、家賃の高騰が引き金となり、経営への影響が出ました。最終的には、オーナーの櫻井義晃が閉店を決断し、1989年に営業を終了する運命を辿りました。

出演者たち



多くの著名アーティストがニューラテンクォーターのステージに立ちました。ルイ・アームストロングやナット・キング・コール、ダイアナ・ロスに加え、日本のトップスターも多数出演しました。専属司会者にはE・H・エリックが務め、客を盛り上げる役割を果たしていました。ショーの多様性と豪華な演出が、ここを特別な場にしていました。

協力関係とやくざ



ニューラテンクォーターの成功には、様々な背景が隠されています。経営はもちろん、やくざの支援があったとの報道もあり、特に住吉一家との関りが指摘されています。顧問の小林楠扶を通じて、暴力団との強い結びつきがあり、大都市のナイトライフの文化が形成されていたことがうかがえます。

結論



ニューラテンクォーターは、東京ナイトクラブ文化において特異な地位を占め、多くの人々に記憶され続けています。その歴史は、当時の社会情勢や文化によって築かれ、現在においても多くの興味を引き続けています。この伝説的なナイトクラブは、今や過去のものとなりましたが、その思い出は、当時を知る人々にとって特別なものとして心に残り続けるでしょう。

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