ニュー・キラーズ

ニュー・キラーズ：1970年代前半を彩ったガールズグループの軌跡

ニュー・キラーズは、1972年から1974年という短い期間ながら、日本の音楽シーンに鮮やかな足跡を残した女性ボーカルグループです。その歴史は、1960年代後半から活躍した人気グループ、ピンキーとキラーズに遡ります。

ピンキーとキラーズは、リードボーカルのピンキー（今陽子）を中心としたグループとして一世を風靡しました。しかし、1972年、ピンキーの独立に伴い、グループは新たな道を歩むことになります。そこで結成されたのが、ニュー・キラーズです。ピンキーの後を受け継ぐように、新たな女性ボーカリスト2名が加入し、個性あふれるメンバー構成で再出発しました。

新生ニュー・キラーズは、既存のファン層に加え、新たなファンを獲得すべく精力的に活動を展開します。デビューシングル『太陽に愛されたい』はオリコンチャートで最高21位を記録するなど、注目を集めました。この曲は、グループの代表曲として長く親しまれ、その後の楽曲にも繋がる重要な作品となりました。

その後も『朝日のメロディ』『恋はくせもの』『渚のハーモニー』『ゆらゆらと』など、数々のシングルを発表し、それぞれの楽曲がグループの音楽性を多角的に示すものとなりました。アップテンポで力強い楽曲から、しっとりとしたバラードまで、幅広い音楽性を聴かせることで、多くのリスナーの心を掴みました。

メンバーの個性もまた、ニュー・キラーズの大きな魅力でした。パワフルなボーカル、繊細なハーモニー、そして個々の演奏技術の高さは、彼らの音楽をより一層輝かせました。楽曲制作にもメンバーが積極的に関与していたとされ、グループとしての結束力の強さがうかがえます。

残念ながら、ニュー・キラーズは1974年3月31日に解散します。わずか2年間の活動でしたが、その間に発表された楽曲やライブパフォーマンスは、多くのファンに感動と興奮を与え続けました。

ニュー・キラーズの音楽は、1970年代前半の日本の音楽シーンを彩る重要な一部を担っています。時代を反映した歌詞やメロディー、そして洗練された演奏技術は、現代においても聴く者の心を捉え、その魅力は色褪せていません。彼女たちの音楽は、当時を知る世代にとってのノスタルジーを呼び起こすとともに、新しい世代にも新鮮な驚きと感動を与え続けるでしょう。

メンバー:

ラブリーズ（ボーカル）
小林美也子（ボーカル）
江口佐江子（ボーカル）
パンチョ加賀美（ドラムス）
エンディ山口（ギター）
ルイス高野（ベース）
ジョージ浜野（オルガン）

ディスコグラフィー (キングレコード):

シングル:

1972年4月25日：太陽に愛されたい／c/w 地球を抱きしめよう (BS-1530、オリコン最高21位)
1972年9月25日：朝日のメロディ／c/w 愛を求めて (BS-1591、オリコン最高90位)
1973年2月5日：恋はくせもの／c/w 風に吹かれながら (BS-1637)
1973年6月25日：渚のハーモニー／c/w レモンのジュース (BS-1697)
1973年12月10日：ゆらゆらと／c/w 恋のあそび (BS-1780)

アルバム:

1972年：ニュー・キラーズ誕生!そしてピンキー独立!～ニュー・キラーズ発表会より (SKA-26)
1972年：ニューキラーズ／太陽に愛されたい (SKA-31)
1973年：ニュー・キラーズ・ファミリー・コンサート (SKA-42)

コンピレーション・アルバム:

2015年：アイドル・ミラクルバイブルシリーズ 72～75 Girls (ソニー・ミュージックダイレクト DQCL-545) ※上記シングル5枚のA面/B面|A面_B面全10曲を収録

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