ニュー・デン・スタジアム

ザ・デン：ミルウォールFCの聖地

ロンドンのサウス・バーモンジーに位置するザ・デン（The Den）は、ミルウォールFCのホームスタジアムとして知られるサッカー場です。ロンドン・ブリッジ駅とニュー・クロス・ゲート駅の間にあり、アクセスも良好です。

歴史と変遷

ザ・デンは1993年にオープンしました。それ以前は、1910年から使用されていた「ザ・オールド・デン」がありましたが、老朽化のため新しいスタジアムが建設されることになり、現在のザ・デンが誕生しました。新しいスタジアムの完成によって、旧スタジアムは「ザ・オールド・デン」と改称され、歴史に名を刻むこととなりました。ザ・デンは単なるスタジアムではなく、ミルウォールFCの歴史と伝統が息づく場所なのです。

スタジアム構造

ザ・デンは、4つのスタンドから構成されています。ウェスト・スタンドは2層構造のメインスタンドで、他のスタンドに比べて比較的広々とした設計です。全てのスタンドは1階席が緩やかな勾配、2階席がピッチを見やすい急勾配という、観客にとって見やすい工夫が凝らされています。サポーターにとって熱狂的な雰囲気を味わえるコールド・ブロウ・レーン（サウス）スタンドはゴール裏に位置し、ホームサポーターの熱い応援がピッチに響き渡ります。イースト・スタンドはバックスタンドで、ノース・スタンド側のコーナーには大型ビジョンが設置されており、試合中のハイライトや情報を確認できます。そして、アウェイサポーター席のあるノース・スタンドも、2層構造で、アウェイチームのサポーターにも快適な観戦環境を提供しています。

キャパシティと入場者数

ザ・デンの収容人数は20,146人です。しかし、その歴史を紐解くと、スタジアムの最大収容人数はさらに大きくなります。1937年2月10日に行われたFAカップ5回戦、ミルウォール対ダービー・カウンティ戦では、実に48,672人の観客が詰めかけました。これは、ザ・デンだけでなく、ミルウォールFCの歴史上でも最多入場者数を記録した試合となりました。近年では、リーグ戦の平均入場者数は変動しており、リーグの所属やチームの成績によって大きく影響を受けています。例えば、チャンピオンシップに所属していた2004-2005シーズンには平均入場者数11,656人を記録しましたが、フットボールリーグ1に所属していた2007-2008シーズンには8,669人まで減少しました。

その他

興味深い点として、ザ・デンは、イギリスのTVドラマ『ドリーム・チーム』に登場する架空のクラブ、ハーチェスター・ユナイテッドFCのホームスタジアムとしても使用されています。これは、ザ・デンの知名度をさらに高めることに貢献していると言えるでしょう。

まとめ

ザ・デンは、単なるサッカー場ではなく、ミルウォールFCの歴史、サポーターの情熱、そしてロンドンの街の文化が凝縮された場所です。その独特の雰囲気、そして歴史的な背景を持つスタジアムは、多くのサッカーファンにとって魅力的な存在であり続けるでしょう。今後も、ザ・デンはミルウォールFCのホームとして、そしてロンドンのサッカーシーンにおいて重要な役割を果たし続けることでしょう。

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