ニンテンドー3DSカメラ

ニンテンドー3DSカメラは、任天堂が開発した携帯型ゲーム機、ニンテンドー3DSに標準で搭載されている内蔵ソフトウェアです。このアプリケーションは、3DS本体に組み込まれたカメラ機能を利用して、ユーザーが写真や動画を撮影し、楽しむことを主な目的としています。

3DS本体には、前面（内側）に1つ、背面（外側）に2つのカメラが配置されています。内側カメラでは平面的な2D写真を撮影できますが、本体背面にある2つのカメラを使用することで、立体感のある3D写真を記録することが可能です。

ソフトウェアの更新により、機能は拡張されました。特に、2011年12月7日に配信された『Ver.3.0.0-5J』以降は、静止画だけでなく、最大10分間の3D動画も撮影できるようになっています。ただし、動画を保存するにはSDカードが必須で、本体の内蔵メモリには保存できません。

撮影されたデータは、形式によってファイルタイプが異なります。2D写真はJPEG形式、3D写真はMPO形式、動画はAVI形式で保存されます。これらのデータは、本体の内蔵メモリか、挿入されているSDカードのどちらかに保存先を選択できます。

写真には、かつてのニンテンドーDSiカメラと同様に、自由にラクガキを加える編集機能があります。ただし、3D写真にラクガキをする場合は、表示が一時的に2Dに切り替わります。

ニンテンドーDSiカメラからの進化点として、ニンテンドー3DSカメラは、本体で撮影した写真だけでなく、外部から取り込まれたMPOまたはJPEG形式の画像も表示できるようになりました。他の3DS用ソフトウェアで生成されたQRコードや画像ファイル、さらには本体のインターネットブラウザー機能を使って保存した画像なども、ここでまとめて管理・閲覧することが可能です。

撮影した写真は、本体に内蔵されたインターネットブラウザーを通じて、直接オンラインのアップローダーなどにアップロードすることができます。この際、3D写真であれば立体データも同時にアップロードされるため、他の3DSユーザーも立体表示で閲覧することが可能です。

本ソフトウェアを起動しなくても、HOMEメニュー画面で特定のボタン操作（LボタンとRボタンを同時に押す。以前はどちらか一方でも可）を行うことで、即座にカメラモードが起動し、素早く写真を撮影できます。『Ver.3.0.0-5J』以降はこのクイック起動からQRコードの読み取りも可能となり、関連するウェブサイトなどがブラウザーで開かれます。しかし、撮影した写真の閲覧や、後述する多様な撮影機能を利用するには、やはり「ニンテンドー3DSカメラ」ソフトウェア本体を起動する必要があります。

ニンテンドーDSiから3DSへ本体を引っ越す機能を利用すれば、DSiで撮影した写真を3DSでも引き続き利用できます。ただし、この移行作業を行うと、3DS本体保存メモリに既に保存されていた写真データが上書きされて消えてしまうため、事前にSDカードなどにコピーしてバックアップを取っておくことが強く推奨されます。

派生機種であるニンテンドー2DSやNewニンテンドー2DS LLでも、ニンテンドー3DSカメラを使って3D写真や動画を撮影すること自体は可能です。しかし、これらの本体は画面が3D表示に対応していないため、撮影した映像を立体的に見ることはできません。

ニンテンドー3DSカメラには、標準の撮影モードに加え、様々な趣向を凝らした特殊な撮影機能が搭載されています。これにより、通常の写真や動画とは一味違う映像表現を楽しむことができます。DSiカメラにあった一部の機能は引き継がれていませんが、独自の機能が追加されています。

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