ネクストスター (競馬の競走名)

ネクストスター：地方競馬の未来を担う若駒たちの競演

ネクストスターは、地方競馬の活性化とダート競走のレベル向上を目指し、2024年に創設された新たな重賞級競走シリーズです。日本中央競馬会（JRA）と地方競馬全国協会（NAR）が連携して整備した、2歳と3歳ダート競走の体系整備計画の一環として実施されています。このシリーズは、将来のダート競走界を担う優秀な若駒を発掘・育成し、地方競馬全体の競争力強化に貢献することを目的としています。

競走体系の整備

2022年6月、JRAとNARは3歳ダート三冠競走を中心とした、2歳・3歳馬競走の体系整備を発表しました。その一環として、2023年以降デビューする2歳馬（2021年以降生産馬）を対象とした「重賞級認定競走」としてネクストスターが位置付けられました。

特に3歳馬の短距離路線においては、2024年に創設された兵庫チャンピオンシップ（園田競馬場、5月開催）を最高峰の競走と定め、その頂点を目指せるよう、各地方競馬主催者・ブロックごとに、体系的なレース整備が行われました。ネクストスターは、この整備計画における重要な要素となっています。

ネクストスターは、2歳秋の「未来優駿シリーズ」と、3歳春の「3歳スプリントシリーズ」の2つのシリーズで構成されています。どちらのシリーズも、高額賞金を懸けた重要なレースとして位置付けられ、指定競走にも指定されています。

地方競馬への貢献

出走馬は、地方競馬への早期入厩を促進するため、原則として地方競馬デビュー馬に限定されています。さらに、3歳春シーズンは、各ブロック所属馬のみに出走資格が与えられています。これは地方競馬の活性化、そして地方競馬所属馬の競争力向上に大きく貢献する施策です。

優勝馬へのインセンティブ

3歳春シーズンの「3歳スプリントシリーズ」4競走の優勝馬には、兵庫チャンピオンシップの優先出走権が付与されます。これは、シリーズを勝ち抜いた馬に、さらに上の舞台への挑戦権を与えることで、競争のモチベーションを高めるための重要な仕組みです。

さらに、ネクストスターの3歳春シーズン対象4レースと兵庫チャンピオンシップの両方で優勝した馬には、NARから馬主への報奨金が贈呈されます。これは、競馬界全体の活性化を促進するための施策の一つとして、大きな意義を持っています。

各地区のネクストスター競走

ネクストスターは、以下の4つの地区で実施されます。いずれもダート競走です。

ネクストスター北日本（門別競馬場）： 1200m
ネクストスター東日本（川崎競馬場）： 1400m
ネクストスター中日本（名古屋競馬場）： 1500m
ネクストスター西日本（園田競馬場）： 1400m

これらの競走を通じて、地方競馬の若駒たちがしのぎを削り、将来のダート界を担うスターが誕生することが期待されています。ネクストスターは、地方競馬の未来を明るく照らす、重要な競走シリーズなのです。

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