ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニア（Network Engineer、略称：NE）は、コンピュータネットワークのシステムに関する様々な業務を担当する専門技術者です。主な職務内容には、ネットワークの設計、初期設定、テスト、運用および保守が含まれます。この職種は、情報通信に基づくサービスを支えるために必要なプラットフォームやそれらの機能に対する深い理解が求められます。具体的には、UNIXやLinux、Windowsなどの環境で動作するサービスやファイアウォール、DNS、ルータ、スイッチなどのデバイスの特性についても精通していることが期待されます。

ネットワークエンジニアは、物理的な接続を実現するためのハードウェアに加え、各種プロトコルに関する広範な知識も必要です。また、システムインテグレーター（SIer）としての役割も強く、顧客へのネットワークシステムの提案や構築工事におけるスケジュール調整など、多岐にわたる業務を行うことがあります。

ネットワークエンジニアの職域

ネットワークエンジニアの職務は多岐にわたりますが、特にシステムインテグレーターにおいては以下のように分類されます。

1. ネットワークシステムの運用・保守

運用・保守業務は、構築されたネットワークシステムの維持管理やメンテナンスを行う重要な役割です。特定の企業の情報システム部門に所属することもあり、社内のネットワークに関連するすべてのデバイスの運用を担います。トラブルシュートやデバイス交換、ユーザーサポートなどが求められる場合も多いです。

2. ネットワークシステムの監視

この業務は、特に重要な基幹デバイスを監視し続けることを目的としています。多くの場合、専用の監視サービスを利用して24時間体制で行われ、SNMPを使用した監視ツールが一般的に用いられます。この作業はエンジニアのキャリア初期に位置づけられがちですが、ルーチン化することで専門的なスキルを磨く機会が減少する懸念もあります。

3. ネットワークシステムの提案

顧客に対してネットワークシステムの提案を行うこともエンジニアの役割です。提案業務は、営業やコンサルタントが行うこともありますが、ネットワークエンジニア自身が専門的な視点から提案を行うこともあります。

4. プロジェクトマネージャ

エンジニアがプロジェクトの進捗管理や予算管理などを行う場合もあります。プロジェクトの各工程について、効率的な運用を確立することが求められます。

5. ネットワークシステムの設計

ネットワークの設計業務では、詳細な設計書を作成し、運用手順や試験項目を策定する責任があります。また、セキュリティ面も考慮される必要があります。

6. ネットワークシステムの初期設定

ネットワークデバイスを設定し、システム同士を接続する初期設定業務も重要です。最終的には、構築後のテストも行わなければなりません。

7. ネットワークサービス・機器の開発

エンジニアリングの中には、ネットワークプロトコルやデバイスの開発を行うケースもあり、特にハードウェアベンダーでの業務が一般的です。

ネットワークエンジニアに必要な資格

ネットワークエンジニアとしてのキャリアを築くためには、いくつかの資格取得が推奨されます。国家資格の中には、技術士や情報処理技術者、ネットワークスペシャリストなどがあります。また、民間資格としては、Cisco技術者認定やLinux技術者認定が広く認知されています。これらの資格を取得することで、専門的な知識を証明し、業界での信頼を得ることができます。

ネットワークエンジニアの職務は多岐にわたり、高度な専門技術や広範な知識が求められますが、その分やりがいのある職種と言えるでしょう。

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