ネットワーク・ソリューションズ

ネットワーク・ソリューションズ

ネットワーク・ソリューションズ（Network Solutions、略称：NetSol）は、1979年に設立された米国の技術企業です。インターネット黎明期において、世界で初めてドメイン名の登録業務を開始した歴史を持つ企業として知られています。同社は現在、760万件を超えるドメインを管理しています。

沿革

創業は1979年で、当初は技術コンサルティングを提供する企業としてスタートしました。この時期の従業員は約30名ほどで、主にアプリケーション開発に注力していました。

転機となったのは1992年です。インターネットのドメイン登録システム構築を目指していた米国科学財団（NSF）が、その開発に必要な補助金の入札を実施しました。この入札に応募したのは、ネットワーク・ソリューションズただ一社のみでした。

この単独での入札成功を経て、同社はドメイン登録技術の開発を推進しました。その結果、1999年にドメイン登録市場が複数の事業者に開放されるまでの約7年間、ネットワーク・ソリューションズは世界で唯一、かつ最初のドメイン登録機関としての重要な役割を担うことになりました。この時期にインターネットのドメイン名登録の基盤が築かれたと言えます。

事業規模の拡大に伴い、同社は1995年にサイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル（SAIC）に買収されます。さらに、1997年には米国のNASDAQ市場への株式上場を果たしました。

インターネットバブル絶頂期である2000年には、通信事業者であるベリサイン社によって、およそ150億ドルという巨額の買収額で傘下に収められました。しかし、その後の市場環境の変化などを経て、2003年には個人所有企業としてベリサインから再び独立する形となりました。

現在は個人所有企業として事業を継続しており、チャンプ・ミッチェル氏がCEOを務めています。

ドメイン登録というインターネットの根幹を支えるサービスを世界で初めて手掛けた同社は、その後のドメイン産業の発展に大きな影響を与えたパイオニア企業として、インターネット史において重要な位置を占めています。

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