ベリサイン

ベリサイン (Verisign, Inc.)

ベリサインは、アメリカのバージニア州に本社を置く、インターネットインフラに特化した企業です。具体的には、インターネットの根幹を支える13個のルートネームサーバのうち2つ（AとJ）を管理しています。また、gTLDの.comと.netの管理も担っています。かつてはSSL/TLS証明書を発行する認証局としても広く知られていましたが、2010年にその事業をシマンテックに売却しました。

ベリサインは、これらの事業を「インテリジェント・インフラストラクチャー」サービスと称しています。セキュリティ技術も多数保有しており、公開鍵証明書から料金支払いプロセス、携帯電話ローミング、無料通話データベースのファイアウォール管理まで、幅広い分野でサービスを提供していました。

歴史

1995年に、RSAセキュリティの認証サービス部門が独立する形でベリサインは設立されました。創業当初は、デジタル認証サービスと関連商品を通じて、信頼できるインターネットと電子商取引の実現を目指していました。認証局（CA）サービスは、軍事から金融、小売まで幅広い分野で使用され、インターネット上で最大の認証局となりましたが、2010年にシマンテックに事業が売却されました。

1998年1月30日にはNASDAQに株式を公開しました。公開前の主要株主には、RSAセキュリティのほか、複数のベンチャーキャピタルや大手企業が含まれていました。その後、ネットワークソリューションズ（世界初のドメイン登録業者）、イルミネット（通信業界への参入）、ガーデント（セキュリティ管理サービス）、ジャンバ（携帯電話向けコンテンツ）などを買収し、インフラサービス企業として成長しました。

2003年には、存在しないドメイン名を入力すると、SiteFinderサービスにリダイレクトされるサービスを開始し、議論を呼びました。2005年には、従業員数4000人、年間収入10億ドルを超える企業となりました。

2006年には、公開鍵証明書販売で2位のジオトラストを買収し、世界の公開鍵証明書市場をほぼ独占しました。しかし、2010年に公開鍵証明書発行などのセキュリティ事業をシマンテックに売却し、現在はドメイン管理を主な事業としています。

2012年には、2010年に外部からの不正アクセスを受けていたことが報道されましたが、売却済みの認証事業への影響はないとされています。

現在のCEOはストラトン・スクラボス氏で、事業はインターネットサービスと通信サービスの2つに大きく分けられます。

日本法人

日本法人としては、1996年に設立されたデジサート・ジャパン合同会社（旧：日本ベリサイン株式会社）があります。本社は東京都中央区銀座にあり、神奈川県川崎市にも事業所があります。現在はデジサートの完全子会社となっています。

日本法人の沿革

1996年2月 - 日本ベリサイン株式会社が東京都港区で設立。
1997年3月 - 本社を神奈川県川崎市に移転。
2002年3月 - 本社を東京都中央区八重洲に移転。
2003年11月 - 東京証券取引所マザーズ市場に上場。
2010年8月 - シマンテックへの認証サービス事業売却に伴い、同社の子会社となる。
2012年11月 - シマンテックの100％子会社となる。
2013年4月 - 本社を東京都港区赤坂に移転。
2014年4月 - 合同会社シマンテック・ウェブサイトセキュリティに社名・組織変更。
2017年11月 - デジサートへのウェブサイトセキュリティ事業売却に伴い、同社の子会社となる。
2017年12月 - デジサート・ジャパン合同会社に社名変更。

脚注

.com/'>公式ウェブサイト
.com/'>DigiCert.com
デジサート・ジャパン合同会社

関連項目

RSAセキュリティ
* 公開鍵証明書

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