ネビュラ賞 長編小説部門

ネビュラ賞 長編小説部門について

ネビュラ賞長編小説部門（Nebula Award for Best Novel）は、アメリカSFファンタジー作家協会（SFWA）が主催する、サイエンス・フィクション及びファンタジーの分野における最優秀長編小説を表彰する重要な賞です。この賞は1966年から毎年授与されており、SFおよびファンタジーの作品においてもっとも権威のある賞と見なされています。

この賞は「SFとファンタジーにとってのエミー賞」とも称されています。ネビュラ賞にはさまざまな部門が存在しますが、その中でも長編小説部門は特に注目されており、広く知られているノベル部門やノヴェル部門とも呼ばれることがあります。

賞の対象と選考基準

ネビュラ賞長編小説部門の対象となる作品は、英語で書かれたまたは英語に翻訳され、前年にアメリカ合衆国内で紙書籍として出版された、もしくはインターネット上で公開されたSFまたはファンタジーの長編小説です。具体的には、作品の長さが40,000語以上である必要があり、これに満たない作品は短編小説部門や中編小説部門で考慮されます。

また、過去に短編として発表された後に長編化された作品や、中長編作品でも著者が長編部門での選考を希望する場合には長編部門にノミネートされることが可能です。この選考にはSFWA会員が関与し、SFWA会員であることは著者には求められません。

毎年、11月15日から翌年の2月15日にかけてSFWA会員が推薦を行います。この推薦に応じて選ばれた6作品が最終候補作として選ばれます。推薦者数が同数の場合は、6作品以上が候補となることもあります。自作の推薦は禁止されており、公正な選考が行われます。

次に、3月中に会員による投票が行われ、5月に授賞式が開催されます。最終候補作品への投票結果が同数であった場合には、推薦者数に基づいて受賞作が決定されます。これらの選考基準は2009年の賞から適用されており、以前は出版日から1年間推薦が可能でした。

歴史と受賞者

第47回の選考が行われた2012年時点で、159人の作家の作品がノミネートされ、その中で35人が受賞しています。著名な受賞者にはアーシュラ・K・ル＝グウィンが挙げられ、彼女は最も多くの賞を受賞した作家であり、6回ノミネートされて4回も受賞しています。次いでジョー・ホールドマンが4回ノミネートされ、3回受賞しました。

また、ジャック・マクデヴィットやジーン・ウルフはそれぞれ10回のノミネートを誇り、共に1度ずつ受賞しています。他にも受賞歴のある作家には8名が2回受賞しています。興味深いことに、フィリップ・K・ディックやポール・アンダースンは5回ノミネートされながらも、受賞には至らなかった経歴があります。

受賞作とノミネート作一覧

受賞作およびノミネート作は毎年別の形式で発表され、授賞式が行われた年と作品が出版された年が異なる場合があります。受賞作は青背景でアスタリスク (*) が示され、共同受賞はプラス記号 (+) で表示されます。このように、ネビュラ賞はSFやファンタジー文芸の発展に寄与しており、将来の作品にも大きな影響を与え続けることでしょう。

関連項目

• - ヒューゴー賞 長編小説部門

さらに詳細な情報は、公式ウェブサイトをご覧ください。

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