ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング

ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングについて

ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング（Neue Zürcher Zeitung、略称: NZZ）は、スイスのチューリッヒに拠点を置く著名なドイツ語の日刊新聞です。その創刊は1780年1月12日に遡り、ザロモン・ゲスナーによって初めて発行されたチュルヒャー・ツァイトゥングが起源です。1821年に現在の名称に改称されて以降、長い歴史を有する老舗としての地位を築いています。

この新聞は、国際ニュースや株式市場動向に関する詳細な分析で広く知られています。特に、政治や経済に関するしっかりとした知見を持つ記事が掲載され、読者に対して深い理解を促す内容が特徴です。政治的にはスイス自由民主党に近い立場を取っており、意見表明が行われることもあります。

発行部数は約33万と比較的少ないものの、スイス国内での高い評価と影響力を持っています。読者層の平均年齢は50歳を超えつつあり、発行数は緩やかな減少傾向にあるものの、その質は保たれています。1946年には伝統的なブラックレター書体の使用をやめ、1930年代以来大きな変更を行わずに現在に至ります。また、カラー写真の掲載も最近になってから行われるようになり、視覚的な魅力も加わっています。

紙面の構成は、国際ニュースやビジネス、金融、文化に重きを置いており、エンターテインメントやライフスタイルに関する特集は控えめにされています。しかし、2002年には、専任の編集スタッフを起用してNZZ日曜版（NZZ am Sonntag）を創刊し、平日版よりも一層充実したエンターテインメントやライフスタイル情報を提供するようになりました。

2005年には、創刊から225年にわたる全紙面がデジタル化され、マイクロフィルムとして保存されるプロジェクトが進められました。このデジタルアーカイブは全文検索が可能ですが、現地でのみアクセスが許可されています。このプロジェクトには約60万ユーロの費用がかかり、ブラックレターを含む総ページ数は200万に達しました。デジタル化は、スイスのザンクト・アウグスティンにあるフラウンホーファー協会の研究所によって実施されました。

このように、ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥングは、その歴史や影響力、質の高い報道で読者に支持され続けており、スイスの日常生活における重要な情報源となっています。

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