ノリスリンク

ノリスリンク（Norisring）

ノリスリンクは、ドイツのニュルンベルクにある公道コースで、全長は2.3kmです。このサーキットは大都市の中心に位置し、近くにはドゥッツェンタイヒ湖があります。都市の中にある特性から、ノリスリンクはしばしばモナコグランプリと比較されることがあります。特に、ノリスリンク・トロフィーは、ドイツツーリングカー選手権（DTM）で非常に重要なレースとして知られています。

ノリスリンクの魅力の一つは、観客がレースを間近で楽しめる点です。このコースはかつてナチ党の党大会が開催された場所の一部に設置されており、歴史的な背景も感じられます。コースはツェッペリン通りとボテイナー通りに囲まれ、国立公園のように整備されたエリアに広がっています。特に注目されるのは、ツェッペリン広場に設けられた演壇の遺構で、かつての大会を思い起こさせるものです。

レイアウト

ノリスリンク自体は仮設タイプのコースですが、360メートルあるグランドスタンドは常設となっています。このサーキットは開業当初にいくつかの異なるレイアウトでレースが行われていたものの、現在は特定のレイアウトに固定されています。現行のレイアウトは、緩やかな湾曲を持つ3つのストレートを、ヘアピンカーブとシケインでつなぐシンプルな構造です。

まず、ホームストレートから出発し、緩やかな右カーブを持つターン1を通過します。その後、グルンディッヒ本社ビル手前のターン2で左ヘアピンカーブ、次に緩やかな左カーブのターン3を連続して抜けます。続いて短いストレートを挟み、90度に切り返すシケイン「シュラー・S」が続きます。この部分では、アンダーステアが出た車両がコースアウトする危険性があり、視観客の緊張感を高めています。次に、緩やかな右カーブを経て、「ドゥッツェンタイヒカーブ」と呼ばれる2つ目のヘアピンカーブに達し、最後は緩やかな左カーブのターン8を経て1周となります。

死亡事故

歴史的な重要性を持つ一方で、ノリスリンクには悲劇的な事故の歴史も存在します。

• - 1971年：ペドロ・ロドリゲスが運転していたフェラーリ・512は、シュラー・S手前の耐火障壁で激しくクラッシュし、炎上。この事故でロドリゲスは命を落としました。翌年、速度低減のためにターン2の位置を手前に移動する改修が行われました。また、2006年には事故現場に記念プレートが設置されました。

• - 1988年：F3のレース中、ハンガリー出身のドライバー、クサバ・ケスヤーがブレーキングを誤り、タイヤバリアに衝突。残念ながら即死という結果になりました。

こうした悲劇は、サーキットの安全性に対する重要な教訓として刻まれています。

関連項目

• - ドイツツーリングカー選手権

ノリスリンクは今後も魅力的なレースイベントの舞台として、ドイツ国内外のモータースポーツファンに強く支持され続けることでしょう。公式ウェブサイトでも最新の情報が提供されています（ドイツ語）。

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