ノリス・コール

ノリス・コール：NBA優勝経験を持つポイントガードの軌跡

ノリス・ジーン・コール2世（Norris Gene Cole II）は、1988年10月13日生まれ、アメリカ合衆国オハイオ州デイトン出身のバスケットボール選手です。ポジションはポイントガードで、身長188cm、体重79kg。

高校・大学時代

コールは、オハイオ州のダンバー高校でバスケットボール部とフットボール部に所属していました。その後、地元のクリーブランド州立大学に進学し、バスケットボールに専念。4年生時のシーズンには平均21.3点を記録し、NBAスカウトから注目を集めるようになりました。

NBAでの活躍

2011年のNBAドラフトでは、1巡目28位でシカゴ・ブルズに指名されましたが、ドラフト当日にミネソタ・ティンバーウルブズを経てマイアミ・ヒートへ交渉権が移動するという慌ただしい一日を過ごしました。

ヒート入団後は、主にマリオ・チャルマーズの控えとして活躍し、2012年と2013年のNBAファイナル連覇に大きく貢献しました。彼のスピードとディフェンスは、チームにとって貴重な戦力となりました。

2015年2月19日には、大型トレードでニューオーリンズ・ペリカンズに移籍。シーズン終了後FAとなりましたが、2015年9月にはペリカンズと再契約を結びました。

NBAからの離脱、そして海外へ

2016年オフ、NBAのチームから新たなオファーを得ることができなかったコールは、2016年10月4日にCBAの山東ライオンズと契約。しかし、NBA復帰を目指すため、11月末にチームを退団しました。その後、2017年2月28日にオクラホマシティ・サンダーとシーズン終了までの契約を結び、NBAに復帰しました。

ヨーロッパでの挑戦

2017年8月14日、コールはイスラエルのマッカビ・テルアビブBCと契約し、ヨーロッパでのプレーを開始しました。2017-2018シーズンのユーロリーグでは、28試合に出場し、1試合平均12.6得点、2.5リバウンド、3.8アシスト、1.1スティールという成績を残しました。

2018年8月7日には、イタリアのアヴェッリーノと契約。リーグ戦のレガ・バスケット・セリエAとバスケットボールチャンピオンズリーグで合わせて19試合に出場し、1試合平均16.3得点、3.4リバウンド、6.2アシストという好成績を収めました。しかし、チームの財政難の影響で、12月21日に退団することとなりました。

2018年12月21日、モンテネグロのブドゥチノストと契約。ユーロリーグでは15試合に出場し、1試合平均26.6分の出場で、16.6得点、2.7リバウンド、4.6アシストという成績を残しました。

2019年11月11日には、LNBプロAとユーロカップに所属するモナコと1年契約を結び、フランスでのプレーを経験しました。

2020年6月3日には、LNBプロAとユーロリーグに所属するアスヴェル・バスケットとの契約が発表されました。ユーロリーグでは30試合に出場し、1試合平均25.8分の出場で、13.7得点、3.6アシストという成績を残しています。

2021年8月19日には、リーガACBとバスケットボール・チャンピオンズリーグに所属するCBマラガとの契約が発表され、スペインでのプレーを開始しました。

その他

元NBA選手のデカン・クックは高校時代の同級生であり、クックがオクラホマシティ・サンダーに所属していた2011-12シーズンには、NBAファイナルで対決するというドラマチックな展開もありました。

マイアミ・ヒート時代は、同じオハイオ州出身のレブロン・ジェームズがいたこともあり、「もう一人のオハイオ出身の選手」として紹介されていました。

プロ入りから髪型は一貫してGIカット（短髪）を維持しています。

アスヴェル・バスケットへの加入に際して、チームのオーナーであるトニー・パーカーからは、「彼の実力は、NBAやユーロリーグ、そしてジープ・エリート（フランスの国内リーグであるLNBプロA）でも証明済みだ。彼はあらゆる状況に対応できる術を知った選手で、我々のオフェンスを牽引するリーダーとなってくれることだろう」と絶賛されました。

ノリス・コールは、NBAでの成功に甘んじることなく、常に新たな挑戦を続ける選手です。今後の彼の活躍にも注目していきましょう。

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