ノーリツ

株式会社ノーリツについて

株式会社ノーリツは、兵庫県神戸市に本社を構える住宅設備機器の製造販売会社であり、給湯機器、温水暖房機器、厨房機器が主な製品です。国内においては給湯器の市場で第2位のシェアを誇り、東京証券取引所プライム市場上場企業でもあります。企業の理念は「新しい幸せを、わかすこと。」であり、これは創業者の太田敏郎が掲げた「お風呂は人を幸せにする」という考え方に基づいています。

歴史と成長

ノーリツの起源は1951年に遡ります。当初、太田敏郎は「能率風呂工業株式会社」として事業をスタートし、「さめないタイル風呂浴槽・能率風呂」を新たに市場に投入しました。この頃から、ノーリツは日本の家庭用浴槽のトップメーカーとしての地位を確立し、1968年に現在の社名に変更しました。

1970年代には技術革新を重ね、「マジコン」と呼ばれる製品を開発し、その後のガス瞬間貯湯式給湯器「ユービック」や「ユラージ」の発売につなげました。これによって、ノーリツは国内市場でのリーダーシップを更に強固にしました。年々、多様な製品ラインを展開しており、1990年代にはシステムキッチン分野にも本格参入しました。

近年の展開

1995年の阪神淡路大震災では本社が倒壊するという危機に直面しましたが、栄光ビルに移転して事業再開を果たしました。その後もガスファンヒーターなどの新製品を積極的に市場に投入し続け、2020年には住宅システム事業を他社に譲渡するなど、柔軟な経営方針を採っています。

社会的役割と活動

ノーリツは、環境への配慮も重視しており、2009年には環境省から「エコファースト制度」に認定されました。また、企業のスポーツ活動にも力を入れ、女子陸上競技部を持つほか、指導者や選手の育成にも注力しています。

ブランドメロディ

ノーリツの給湯器には、特有のメロディ機能が備わっています。1997年以降、給湯処理の完了を知らせるためにエステンの『人形の夢と目覚め』のメロディを流すことができ、その設計には顧客に心地良いひと時を提供したいという思いが込められています。この機能は2021年に商標登録され、約1300万台以上が販売されています。

OEM供給と提携

業務提携先としてTOTOや日立ハウステックなどがあり、ノーリツの技術を生かしたOEM供給も行っています。特にTOTOへのアフターケアの提供が全面的に移譲されたことで、ノーリツは更加強いパートナーシップを築いています。

まとめ

株式会社ノーリツは、これまでの歴史と技術革新を通じて、国内の住宅設備機器市場で重要な地位を占めています。その使命はただ製品を提供するだけでなく、生活の質を向上させ、人々に新たな幸せをもたらすことにあります。今後も成長を続けることでしょう。

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