ノール (ダンジョンズ&ドラゴンズ)

ノールについて

ノール（Gnoll）は、テーブルトークRPG『ダンジョンズ＆ドラゴンズ』（D&D）に登場する、直立したハイエナの様な姿を持つモンスター種族です。その風貌や性格から、多くのプレイヤーによって恐れられ、多くの冒険者にとって脅威となっていますが、彼らには独自の文化や社会構造があります。

由来と進化

ノールというキャラクターは、アイルランドの幻想小説家ロード・ダンセイニの短編「How Nuth Would Have Practised His Art upon the Gnoles」に由来しています。彼の作品におけるノールは、当初は別の容姿や設定を持っていましたが、D&Dの中で次第に変化を遂げ、今の特徴的なハイエナ似の種族となりました。

D&Dシリーズの初期から現在にかけて、ノールは特に目を引くキャラクターであり、1974年のオリジナル版以降ずっと登場し続けています。彼らは二足歩行し言語を持つ擬人化されたモンスターとして位置付けられていますが、その外見や習性には野生動物の特性が見られます。

肉体的特徴

ノールは、約213〜243センチメートルの身長を持ち、重さは113〜145キログラムとなります。彼らの肌は灰色で、毛皮は赤茶色か濁った黄色で覆われています。特徴的なのは、ハイエナのような頭部と、動物的な下肢です。ノールの寿命は平均35年とされ、老齢まで生きることは稀ではありません。

フリンド

ノールの近縁種族にはフリンドが存在し、彼らはノールよりもやや小柄ですが筋肉質で強力です。フリンドはノールから尊敬されているものの、自身はそのことを重視しない性格を持っています。彼らの武器は特定の形式にこだわらず、様々なスタイルが存在します。

社会と習性

ノールは混沌と悪の属性を持つ種族で、主に略奪生活を送っています。彼らの社会はゆるやかな規律の中で構成され、荒野や廃墟に散在する部族が存在します。基本的には肉食であり、特に生肉を好み、その中でも人型生物を狙う傾向があります。ノール同士の争いも厳しく、敗者は奴隷として扱われることもしばしばです。

ノールの戦闘スタイルは非常に集団的で、敵の弱点を突く戦術が特徴です。彼らは戦闘を一般的に好みますが、自らが有利な状況でのみ積極的に戦いを挑みます。戦闘の過程では、仲間を助けるよりも、弱者を襲うことを選ぶことがしばしば見られます。

信仰体系

ノールの多くはデーモン・プリンスであるイーノグフを信仰しています。彼らは様々な血生臭い儀式を行い、人肉を食すことを重視しています。イーノグフの教団に属するノールは、強い信仰心を持つ者が多く、その儀式はしばしば一般社会からは畏れられています。教団のメンバーは不潔であり、教団内での影響力を示すために悪臭を漂わせることを好みます。

また、ノールの間での内輪争いにより、勝者は敗者を食らうという残酷な側面も存在し、戦いでの勝利を祝うために、残った骨を利用してノール・ウィザリングと呼ばれるアンデッドを作り出すこともあります。

コンピュータゲームでの登場

ノールは、D&Dを基にした様々なゲームやメディアにも登場しています。アーケードゲーム『ダンジョンズ＆ドラゴンズ タワーオブドゥーム』や『ファイナルファンタジーXI』など、キャラクターとして実装されています。また、『マジック:ザ・ギャザリング』の拡張セットでも見られるように、その影響力はゲームの枠を超えて広がっています。

ノールは、D&Dの中で魅力的で魅惑的な存在として、今後も多くのプレイヤーや観客に愛され続けることでしょう。

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